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詰将棋おもちゃ箱くるくるおもちゃ箱

くるくる展示室 No.402 TETSU

くるくるおもちゃ箱
くるくるおもちゃ箱

棋譜ファイル(柿木将棋kif形式)

出題時のコメント:
くるくるおもちゃ箱ではやさしく楽しい趣向詰を出題。
後手は持駒なし。 10手以下

くるくる展示室No.402 TETSU

「趣向詰」とは、広い意味では、形の趣向(初形や詰上りなどに趣向を凝らす)や手順の趣向(何らかの繰り返しを含む)などをすべて含みますが、 一般的には後者の何らかの繰り返しを含む詰将棋のことをいいます。

趣向は繰り返しの要因によって分類されます。 もっとも多く見られるのが、ある方向に少しずつ移動していくパターンですが、 それ以外にもノコ引き趣向、はがし趣向など、趣向には非常に多くの種類が存在します。

本作はちょっと珍しい、遠くからの王手に対すると金の移動合の繰り返し。 それだけだとあまりにも絶連(絶対手の連続)なので、ちょっぴりパズル風味を加えました。

初手は飛で王手するしかありませんが、94飛か95飛か。
受方は持駒なしなので96との移動合に、今度は角の王手、64角か75角か。
4通りの組み合わせがありますが、もちろん正解は一つ。
それはそのあとの手順を進めると分かってきます。

  94飛、96と、75角、86と引、67飛、87と引、79角、88と寄、
  99香 まで9手

あとの3通りではなぜ詰まないか、確認してみてください。

趣向詰には、このような一桁手数の詰将棋から1525手という超長手数の詰将棋まで、魅力的な作品がたくさん創られています。 気に入った方は、くるくる展示室のほかの作品もご鑑賞ください。 ちょうど今月の展示室でも新緑くるくる特集としてやさしい趣向詰を特集しているので、ぜひ挑戦してみてください。

それでは、みなさんの感想を。 解答到着順です。

蛇塚の坂本さん:
こう言うと金の翻弄の仕方有り勉強になる。
山下誠さん:
棋譜表記の練習のような手順。 最後は姿焼き。
藤田卓志さん:
2択2回の選択に味あり。 と金の動きもユーモラス。
本間瑞生さん:
飛び道具、強し
占魚亭さん:
パズル的で楽しかったです。
小山邦明さん:
飛角の動きがくるくる回る感じで楽しめました。
おかもとさん:
と金のスライドパズル。
波多野賢太郎さん:
どちらの駒で王手するかちょっぴり考えさせられる楽しい作品でした。 9九香の9手なのもちょっと面白いですね。

趣向詰作家には遊び心を持っている人が多く、こういう隠れた遊びを発見するのも解答者の楽しみ。

池田俊哉さん:
と金の順移動パズルだが、46角を最後に動かすための初手限定、という構成は面白い
S.Kimuraさん:
手順は直ぐに分かるのに,どちらの駒を先に動かすのか悩みますね.

手順を読まなくても、最終手と手数は分かるので解答は出せるというおもしろい問題。


くるくる展示室No.402 解答:10名 全員正解

  嵐田保夫さん  池田俊哉さん  S.Kimuraさん  おかもとさん
  小山邦明さん  占魚亭さん  波多野賢太郎さん  蛇塚の坂本さん
  本間瑞生さん  山下誠さん

当選者は、全題の解答発表のあと、展示室で発表します。