次へ
次へ
詰将棋おもちゃ箱くるくるおもちゃ箱

くるくる展示室 No.396 りらっくすさん

くるくるおもちゃ箱
くるくるおもちゃ箱

棋譜ファイル(柿木将棋kif形式)

出題時のコメント:
とどめは馬 50手台

くるくる展示室No.396 りらっくす

66馬とか57馬と攻めたいところですが、67の成桂がガードしています。 57歩で成桂を動かそうとすると47玉と逃げられ、65馬、48玉で逃走されてしまいます。 というわけで、まずは48桂と捨てて48を塞ぎましょう。

  48桂、同香成、57歩、同成桂、

これで両方とも角-馬の筋に乗ったので、取ってしまいます。

  同馬、65玉、75馬、56玉、66馬、47玉、
  48馬、56玉、

57馬から75馬とすれば、また48桂で香を動かせそうですが、成桂がなくなったので67が空いてしまいました。 そこで、先に67を塞ぎます。

  57馬、65玉、67香、同桂成(同成桂)、75馬、56玉、

ここまでの18手の手順で、香と成桂が1枚ずつ消えて、玉と馬は初形と同じ位置に戻りました。 55が空いてしまいましたが、55玉には73角成で金が取れるので大丈夫。 香も成桂もまだあるので、続けて楽しみましょう。

  48桂、同香成、57歩、同成桂、同馬、65玉、
  75馬、56玉、66馬、47玉、48馬、56玉、
  57馬、65玉、67香、同成桂(同桂成)、75馬、56玉、

  48桂、同香成、57歩、同成桂、同馬、65玉、
  75馬、56玉、66馬、47玉、48馬、56玉、
  57馬、65玉、67香、同金、75馬、56玉、

3回繰り返して、香がすべてなくなりました。 もう48桂は取られないので、そのまま収束します。

  48桂、47玉、65馬 まで57手

作者「馬知恵の輪の趣向作です。 桂で香を、香歩で桂を、2箇所ではがすのが特徴です。 香の成生非限定と露骨な金の質駒が若干印象悪いですが、少ない攻め駒で済ます事を優先させました。」

馬追いの繰り返しの中で桂と香を両方はがすおもしろい趣向。 18手の複雑なサイクルを最小限の駒数で実現しているのは好感が持てます。 最初から最後まで盤の端を一切使わない純風船詰での表現も趣向にマッチする浮遊感があっていいですね。

桂香ダブルはがしはこれまでにも数作ありますが、同じマスではがすのが普通で、本作のように別のマスではがすのはおもしろい。 同じマスで桂香をはがす一例として、山本昭一さんの作品を紹介します。 13手目から始めればくるくる級の楽しい趣向詰なので、こちらも是非ご鑑賞ください。

それでは、みなさんの感想を。 解答到着順です。

本間瑞生さん:
香と桂を同時に回収していくのか
蛇塚の坂本さん:
角と馬の連携が最高に表した作品だと思う。桂の有り難みが良く解る作品
原田雄二さん:
33手目67香を発見して、漸く詰むと思いました。
占魚亭さん:
馬が大活躍。面白かったです。
山下誠さん:
桂→香→成桂のスッキリした繰り返し手順で、並べて気持ちがよい。
小山邦明さん:
馬が大活躍の繰り返し手順。
S.Kimuraさん:
成桂と香車を剥がすために馬を往復させるのが楽しかったです.
りらっくすさん(作者):
年賀詰の代わりになればと、、、。本年もよろしくお願いします。
森美憲さん:
香はがし+成桂はがしのミックスは面白い。
和田裕之さん:
単位が長くて噛み応えがある。
宮田敦史さん:
最初の67香は同成桂でも同桂成でも可?
千葉肇さん:
例によって16手目非限定? そもそも4八香は成限定?or非限定?

はい。同成桂と同桂成の順番は非限定です。48香も不成でもOK。

津久井康雄さん:
何とも巧妙なサイクル。詰上がりもキマってますね。
ぬさん:
1サイクル当たり2カ所で剥がすのは珍しい。
おかもとさん:
桂と香のはがし。最後の67香も限定打なのはうまい。
嵐田保夫さん:
実戦だと入玉直前でうまく指されて詰され非常に悔しい思いをする形。 4八と6七の地点に相手を引きつけて5七歩を可能にするのがポイントですね。
米澤歩登さん:
玉が5五に逃げないのが少し意外。
池田俊哉さん:
香-桂の二重剥がし、香を使って桂を剥がし、桂を使って香を剥がす。 最終手の馬寄りがユーモラス

くるくる展示室No.396 解答:21名 全員正解

  嵐田保夫さん  池田俊哉さん  S.Kimuraさん  おかもとさん
  小山邦明さん  占魚亭さん  千葉肇さん  津久井康雄さん
  ぬさん  原田雄二さん  原雅彦さん  福村努さん
  蛇塚の坂本さん  本間瑞生さん  三宅周治さん  宮田敦史さん
  森美憲さん  山下誠さん  米澤歩登さん  りらっくすさん
  和田裕之さん

当選者は、展示室で発表しています。