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詰将棋おもちゃ箱くるくるおもちゃ箱

くるくる展示室 No.386
りらっくすさん 「玉のおつかい」

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棋譜ファイル(柿木将棋kif形式)

出題時のコメント:
打歩詰打開 50手台

くるくる展示室No.386 りらっくす 「玉のおつかい」

初形で打歩詰の局面。 もし、24に後手の駒が何か利いていたら、例えば88馬でなく68馬配置だったら24歩が打歩詰ではなく、同馬、22銀成の3手詰ですね。

じっさいには88馬なので、この馬を24まで連れてくるのはとても無理そうに思えますが、それを実現してしまうのがりらっくすさんのすごいところ。 その秘密は題名「玉のおつかい」にありました。

どういうことかというと、玉が88の馬を迎えに行って連れて帰るという遠大な構想なのです。 金ベルトで横に行けるので、まずは迎えにいきましょう。

  22金、33玉、32金左、43玉、42金左、53玉、52金左、63玉、
  62成銀、73玉、82銀不成、84玉、

73まで来たら、82銀不成で、横から縦に方向転換。 今度は歩をたたいて馬に近づけます。

  85歩、同玉、86歩、同玉、87歩、同玉、

やっと馬のところにたどり着きました。 ここからは、馬を一緒に連れて23玉まで復路の旅が始まります。

  96銀、86玉、87歩、同馬、
  95銀、85玉、86歩、同馬、
  94銀、84玉、85歩、同馬、

84まで戻ったら、縦から横に方向転換。

  93銀上不成、同歩、同銀不成、73玉、

最後は、歩を打って馬を連れながら金ベルトで元の23玉まで戻ります。

  74歩、同馬、72成銀、63玉、
  64歩、同馬、62金、53玉、
  54歩、同馬、52金右、43玉、
  44歩、同馬、42金右、33玉、
  34歩、同馬、32金右、23玉、

初形とだいたい同じ局面ですが、88にいた馬が何故か34に。 りらっくすマジックで打歩詰打開に成功。

  24歩、同馬、22銀成 まで57手

ついに最初に考えた手順が実現しました。

はるか遠くにいる馬を迎えに行って連れて帰る、「玉のおつかい」。 個々の趣向は既成であっても、組み合わせてストーリーを構成することで楽しい趣向詰になりました。

作者 「打歩打開のために馬をはるばる遠くから連れてくる所が面白い作品です。 横の知恵の輪と縦の銀歩送りを繋げたのが工夫で、新味があるかなと思いました。」

それでは、みなさんの感想を。 解答到着順です。

蛇塚の坂本さん:
打ち歩解消の為遠くの馬を引き連れてくる発想が凄いと思う。 龍の次に強い駒を利用する所に機知と粋を感じました。
山下誠さん:
歩を11枚消費して2八の馬を2四まで連れてくる。 縦から横への切り替えもスムーズで並べて気持ちが良い。
本間瑞生さん:
馬を取り歩駒にさせるのか
S.Kimuraさん:
王様はおつかいに行って,余計なお供を連れてきてしまいましたね.
米澤歩登さん:
馬を買って帰ってくる。
津久井康雄さん:
おつかいで馬を連れ帰る。面白かったです。
占魚亭さん:
馬連れで帰還した玉将。
小山邦明さん:
「金4枚と成銀のスライド手順」と「銀と歩 の送り手順」の二つ楽しめる。
おかもとさん:
行きは一人で、帰りは馬をつれて、ですね。
池田俊哉さん:
初形を見たとたん88馬を呼んできて22銀成まではわかったが、 手順のカンは残念ながら当たらなかった(笑)。 楽しい作品
ハマGさん:
さすがは王様、金衛兵が送り迎えし馬に乗ってとは豪奢なおつかい。 銀1貫と歩兵1ダースを得る。 ばか詰と錯覚しそう。

くるくる展示室No.386 解答:11名 全員正解

  池田俊哉さん  S.Kimuraさん  おかもとさん  小山邦明さん
  占魚亭さん  津久井康雄さん  ハマGさん  蛇塚の坂本さん
  本間瑞生さん  山下誠さん  米澤歩登さん

当選者は、全題の解答発表のあと、展示室で発表します。