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詰将棋おもちゃ箱くるくるおもちゃ箱

くるくる展示室 No.378 山々さん

くるくるおもちゃ箱
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棋譜ファイル(柿木将棋kif形式)

出題時のコメント:
香龍会にぴったり 10手台

くるくる展示室No.378 山々

玉は八段目にも六段目にも行けないので、七段目を横ばいするしかできません。 まず香打から始まり、77玉と逃げると今度は86龍と斜め後ろから王手。 この4手で2筋横に移動します。

  88香、77玉、86龍、67玉、

これで趣向のパターンはわかりました。 香はまだ3枚あるので、続けて楽しみましょう。

  68香、57玉、66龍、47玉、
  48香、37玉、46龍、27玉、
  28香、17玉、26龍 まで15手

手順を見れば、香、龍の王手が4回。 まさに名古屋地区の詰将棋会合「香龍会」にぴったりの作品でした。

作者「香と龍のコンビネーション(いかにも前例がありそうで…没かな?)」

香と飛(龍)は両方とも縦の利きがあるので相性がよく、香と飛(龍)で送る4手サイクルの趣向は良く作られています。 しかし、龍が玉の斜め後ろから王手するパターンは珍しく、検索してみたところ1作だけしか見つかりませんでした。

詰パラ1990年6月号デパートで発表された古関三雄さんの作品です。

94とから84とと、と金を消去してから93飛成、74玉、75香、64玉と趣向に入ります。 香打ちが限定短打の捨て駒になっています。 1筋に到達したあとは歩と龍で送る復路の趣向に入る、往復の本格的な趣向詰です。

棋譜ファイルを置いておきますので、こちらもご鑑賞ください。

くるくる展示室は、やさしい作品でいろいろな趣向を紹介するのが趣旨ですから、 これまでくるくるおもちゃ箱やくるくる展示室で紹介されてない趣向であれば、前例があっても問題ありません。 みなさんもお気に入りの趣向詰がありましたら、その趣向がやさしく簡明に表現できないか、「くるくる化」に挑戦してみてはいかがでしょうか。 なお、既存の作品をくるくる化したときは、投稿時にその旨を書いていただけると助かります。

それでは、みなさんの感想を。 解答到着順です。

蛇塚の坂本さん:
香と龍の協力の仕方面白い。
S.Kimuraさん:
ロープウェイで二山越えた,といったところでしょうか.
山下誠さん:
玉が恐る恐る七段目を綱渡りの一局。
長谷繁蔵さん:
香竜に出来るかと思ったがすぐ出来ました。
Pathfinderさん:
香と龍のリズムを楽しめました。 駒配置に無駄がなくて美しい。
おかもとさん:
こまかいことですが、初形は16龍を26龍にして還元龍はいかがでしょう。

なるほど。 還元龍にできますね。 池田さんからも指摘がありました。

津久井康雄さん:
詰上がりに、ペンネームどおりの山2つ。 名刺代わりってことでしょうか。

山々さんの初登場作品で山が二つ浮かび上がるとは、印象に残りそう。
S.Kimuraさんや山下誠さんのコメントもそのイメージかな。

小山邦明さん:
香が5枚あれば、玉は端からスタートできる?

97玉から始めれば七段目横一線の軌跡曲詰になりますね。

占魚亭さん:
トップバッターにぴったりの軽作。
ハマGさん:
香龍、香龍...で王様が横ばい
嵐田保夫さん:
山々というよりも松明のバトンリレーという感じ。
池田俊哉さん:
香-龍-香-龍...と続くので確かに香龍会向きだったかも(笑)
16龍→26龍だったら龍が元の位置に戻るというおまけ付きになる?
hiroさん:
詰方の着手は香・龍のセット×4。
誤答組子さんが泣いて?喜びそうな作品ですね。
かつて「香龍会に捧ぐ」という題名の作品があったことを思い出しました。

ちなみに、(香・龍)×4が含まれる作品はたくさんありますが、その手順だけの15手詰は本作だけです。


くるくる展示室No.378 解答:15名 全員正解

  嵐田保夫さん  池田俊哉さん  S.Kimuraさん  おかもとさん
  キリギリスさん  小山邦明さん  占魚亭さん  津久井康雄さん
  Pathfinderさん  長谷繁蔵さん  ハマGさん  hiroさん
  蛇塚の坂本さん  山下数毅さん  山下誠さん

当選者は、全題の解答発表のあと、展示室で発表します。