次へ
次へ
詰将棋おもちゃ箱くるくるおもちゃ箱

くるくる展示室 No.374 やよいさん

くるくるおもちゃ箱
くるくるおもちゃ箱

棋譜ファイル(柿木将棋kif形式)

出題時のコメント:
67とがなければ 30手台

くるくる展示室No.374 やよい

と金がごちゃっとした初形にびっくりした人もいるかもしれませんが、くるくるなので大丈夫です。

まずは出題コメントにある「67とがなければ」を考えてみましょう。 そう、67歩と空き王手すれば1手詰ですね。 では、どうすれば67とを消すことができるでしょうか。

すぐ見えるのは、58と、同玉、57と、とする順。 59玉と戻ってくれれば67とが消えた形になるので67歩まで。 57とを同とと取るのも59香、同玉、67歩、68合、同銀、58玉、59銀までです。 したがって57とには同玉と取る一手。

ここで持駒にもう1歩あれば、58歩、同玉、59香と元に戻せて67歩が実現するのですが、残念ながら歩はありません。 でも、よく見るとその歩が56に落ちています。 56と、同と、となれば、さきほどの58歩以下で詰み。 今度も56とには同玉と取ります。 57歩とたたいていくとまたまた1歩足りない形。 なんとなく趣向が見えてきましたね。 手順を進めていきましょう。

  58と、同玉、57と、同玉、56と、同玉、55と、同玉、
  54と、同玉、53と、同玉、52と、同玉、51と、同玉、

ここでも52歩とたたいていくと1歩不足ですが、41と、と歩を節約する手がありました。

  41と、52玉、

これで歩が足りるので、53歩とたたいていけば、予定通りの詰み。

  53歩、同玉、54歩、同玉、55歩、同玉、56歩、同玉、
  57歩、同玉、58歩、同玉、59香、同玉、
  67歩 まで33手

後ろから捨てて9段目から1段目まで玉を動かすダイナミックな作品は本作が初めて。 そして作者の狙いは再び玉を9段目まで戻す、往復の軌跡曲詰にありました。

作者 「玉の縦方向ノンストップ1往復です。 玉をレールから外れず折り返させるには車井戸を使えないこともあり、悩んだ末に本図のようなプロットに落ち着きました。」

全く無駄な手がなくノンストップで往復、還元玉で詰むのは、軌跡曲詰として理想的な表現。 もともとはアート展示室への投稿でした。

それでは、みなさんの感想を。 解答到着順です。

蛇塚の坂本さん:
一旦上に登って、下に誘導し最後に初形からの歩の一つ移動の収束は、粋だねぇ?
長谷繁蔵さん:
収束香合にしました。

59香迄37手解。 最後の香合は同龍で詰むので無駄合です。 (解答は正解扱い)
2019年2月12日追記: この手順を消す改良図がおもちゃ箱掲示板に掲載されています。

山下誠さん:
前半はと金の連捨て、後半は入手した歩を気分よく連打して狙いの歩突きを実現する楽しい趣向。
S.Kimuraさん:
5筋にと金がたくさんあるのに,「同と」と取り返せないのが歯がゆいですね.
小山邦明さん:
きれいな手順で玉の一往復を実現。
たくぼんさん:
途中同とは短絡手順。いやいや玉で取るのがささやかな抵抗
原田雄二さん:
67とが67歩に変わって33手で詰みました。
嵐田保夫さん:
一手詰ではなかったんですね(苦笑)。 5九香を巡る攻防をと金だけで成立させるユニークな作品。
安井豊さん:
67歩実現の為に何枚のと金が散っていたのだろうか
竹中健一さん:
狙いがすぐ分かって、楽しむだけなのがいいですね!
加賀孝志さん:
詰上り好感
津久井康雄さん:
玉の往復をさりげなく実現する手腕、お見事です。
千葉等さん:
玉が5筋を5九→5一→5九と動く、楽しい。
出崎守さん:
流れがよくて楽しみでした。
きたさん:
シンプルで壮大な消去
鳥本敦史さん:
と金の大群がたくさん捌けて気持ちよし。
おかもとさん:
と金の柱が消えて爽快。
ハマGさん:
歩が1枚足りないと思ったら41と寄がありました
池田俊哉さん:
67とがなければ一手詰。 途中で引き返したいが一歩不足、それを解消するための41とがポイント
占魚亭さん:
楽しい一本道。
田中颯さん:
6七とを消す大仕事
ひよこさん:
と中、歩の枚数を間違いかけた。

くるくる展示室No.374 解答:27名 全員正解

  赤井秀雄さん  嵐田保夫さん  池田俊哉さん  ウリンチャージさん
  S.Kimuraさん  おかもとさん  加賀孝志さん  川端潤さん
  きたさん  小山邦明さん  占魚亭さん  たくぼんさん
  竹中健一さん  田中颯さん  千葉等さん  津久井康雄さん
  出崎守さん  鳥本敦史さん  長谷繁蔵さん  ハマGさん
  原田雄二さん  原雅彦さん  ひよこさん  蛇塚の坂本さん
  安井豊さん  山下数毅さん  山下誠さん

当選者は、全題の解答発表のあと、展示室で発表します。