これもひと目で趣向詰とわかる配置。
斜め送りの形で、出題コメントの階段からジグザグの移動が想像できます。
昇降ということから往復の趣向も期待できそうです。
33歩成、53玉、54香、同玉、
初手から趣向が始まります。
角を成りたいところですが、歩成の方が正解。
54香に64玉とかわすのは65香と更に金を取れば、2枚の金を打って詰み。
これで玉が階段を1段上がりました。
続いて楽しみましょう。
44金、64玉、65香、同玉、
55金、75玉、76香、同玉、
66金、86玉、87香、同玉、
ついに入玉してしまいました。
今度は階段を下っていきます。
88金、86玉、76金、同玉、
77金、75玉、65金、同玉、
66金、64玉、54金、同玉、
55金、53玉、43と、同玉、
44金、42玉、32と、同玉、
33金、31玉、21と、同玉、
22金 まで41手
作者「往路は、「歩成(または金打)、玉寄、香で金取り、同玉」の4手x4サイクルで、
復路は「金上、玉引、金(またはと金)捨て、同玉、」の4手x6サイクルになっています。
玉の移動軌跡は、往路と復路がともに縦横移動のみの階段状(鋸引き)ですが、
復路の攻め方金の移動軌跡は、斜め移動のみのエスカレーター状になっていて、
この対比性を楽しんでもらえたらと思います。
手順は難しい紛れや変化がなく、やさしいくるくるです。」
往復の階段状斜め送り趣向。 余計な手が全くないのがいい感じです。
復路はよくある趣向ですが、88から22まで金が最大限に動くのは気持ちいいですね。
それでは、みなさんの感想を。 解答到着順です。
- 津久井康雄さん:
- 打った金をすいすい捨てて気持ちよし。
- 蛇塚の坂本さん:
- 金香等右半分綺麗に捌けて気持ち良い感じでした。
- 山下誠さん:
- 後半の手順は、故升田九段創案の凧金電報を思い出しました。
- シロイヌさん:
- 隅っこの角のにらみが利いている
- 長谷繁蔵さん:
- 本間さんは香で金を取るのがお好き
- S.Kimuraさん:
- 玉が21から始められるともっと良かったのでしょうが,
それはさすがに難しいのでしょうか.
階段状の移動では難しそうですね。
なお、作者より半階段増やす改良案が届いています。
- 作者:
- 今月のくるくる展示室のNo.359の拙作ですが、
発表後に初形の4三玉を4二に移動して、攻め方に4四歩を追加すれば、
半階段分の玉の軌跡を増やせると気づきました。
初手に3二とや3三歩成などの誘い手もありますので、
こちらの図の方がより良かったのではと反省しています。
- 波多野賢太郎さん:
- 手数こそかかりましたが、わかりやすくてスイスイ解けました。
詰上がりもすっきりしていて気持ちがいいですね。
- 占魚亭さん:
- 行きも帰りも楽しい手順。
これぞくるくるという感じですね。
- 池田俊哉さん:
- 行きに仕掛けを配置して帰りに消す、と言う趣向はすごく好み。
85歩を置かずに変化を簡単にしているのは作者の心意気か
- ハマGさん:
- 簡明な階段昇降、これぞくるくる
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