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詰将棋おもちゃ箱くるくるおもちゃ箱
くるくる展示室 No.346 菅野哲郎さん
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棋譜ファイル(柿木将棋kif形式)

出題時のコメント:
手順前後あり 40手台

くるくる展示室No.346 菅野哲郎 形からして左に2筋ずつ移動する趣向と想像できますね。
初手は13香から清算して銀を取るよりなさそうなところ。

  13香、22玉、12香成、同銀、同桂成、同玉、

32には44桂も利いているので、12香成のところは12桂成を先にしても同じ(手順前後)です。 ばらした後は13銀と押さえて、12歩から31歩成と香を取れば、左に2筋ずれた形が現れました。

  13銀、11玉、12歩、21玉、31歩成、同玉、

以下、同じ要領で左に送っていきます。

  33香、42玉、32香成、同銀、同桂成、同玉、
  33銀、41玉、51歩成、同玉、

33銀に31玉は22銀成があるので、今回からはすぐに斜めに逃げます。
なお、33銀に23玉と逃げるのは22銀左成の1手詰です。

  53香、62玉、52香成、同銀、同桂成、同玉、
  53銀、61玉、71歩成、同玉、

これで3サイクルの趣向が終わって、後は収束かと思いきや、72銀と捨てたあともう一つの趣向が始まります。

  72銀成、同玉、
  83歩成、63玉、73と、53玉、63と、43玉、53と、33玉、
  43と、23玉、33と、13玉、23と まで47手

最初の趣向で築いた銀の橋を、後半のと金追いですべて消して、そのまま詰上り。
83歩成に81玉と逃げても91飛成以下47手の変化同手数で、ちょっと痛いところ。 もちろん、こちらの解答も正解です。

参考図 象棋攻格第2番 作者 「将軍様の図のパロディ(攻格第2番)
香成は桂成が先でも良い(手順前後)」


徳川家治公の攻格第2番は、玉を64まで呼んで74金以下、4枚の銀を消しながらの金追い趣向。

くるくる展示室No.346参考図 徳川家治 攻格第2番 棋譜ファイル

本作では、この銀を最初の趣向で発生させ、それを消すのがいい味わい。 5段目が塞がっていれば銀は一つ置きでも大丈夫なんですね。 家治公のおおらかな趣向詰を現代的なくるくるに昇華させたおもしろい作品でした。

それでは、みなさんの感想を。 解答到着順です。
高田明浩さん:
と金を、寄せていく素朴な味がよい。
蛇塚の坂本さん:
と金が気持ち良く玉を追い続けるところが爽快。
山下誠さん:
銀の飛び石を築いておいて、7三とからの一直線の追跡が美しい。
S.Kimuraさん:
くるくるになるまでが難しかったです.
復路は1段目を戻るのかと予想しましたが,3段目で打った銀が消えていったので驚きました.
小山邦明さん:
この収束趣向手順までのお膳立てがすばらしい。
占魚亭さん:
きれいに捌けていく様は壮観。
ぬさん:
20手目、31玉と引いて歩が足りないと思ってしまいました。
ハマGさん:
手順前後とはどこか? と、しばし考え込みました。なる程、香成・桂成のことですか。
池田俊哉さん:
軽い一往復もの。初形の銀-桂-香がすべて消えるのはうまい。
清算の手順前後は不問で良いかと

くるくる展示室No.346 解答:11名 全員正解

  池田俊哉さん  S.Kimuraさん  キリギリスさん  國吉進さん  小山邦明さん
  占魚亭さん  高田明浩さん  ぬさん  ハマGさん  蛇塚の坂本さん
  山下誠さん

当選者は、全題の解答発表のあと、展示室で発表します。