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詰将棋おもちゃ箱くるくるおもちゃ箱
くるくる展示室 No.307 TETSU
くるくるおもちゃ箱
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棋譜ファイル(柿木将棋kif形式)

出題時のコメント:
受方は持駒なし 30手台

くるくる展示室No.307 TETSU

本作と、No.309、No.310は受方の持駒を指定した作品。 詰パラではあまり見ることができないので、この3作は詰パラ1月号の「おもちゃ箱だより」でも出題しました。

受方の持駒が残り駒全部だと、合駒を読むのが大変。 くるくるは、いろいろな趣向をやさしく紹介し、おもしろさ、美しさ、楽しさを味わうのが趣旨なので、煩雑な合駒読みがいらない受方持駒指定はくるくるにぴったりですね。

本作、規則的なきれいな配置で初手は絶対、合駒もなしと、解いてみたくなる要素がいっぱい。 56桂と2枚の金が怪しげな配置ですが、この意味は手を進めていくと自然にわかります。

93飛成、81玉となれば、82歩、72玉、64桂では全然詰みそうにないので、71歩成と捨てて73龍と回るのはすぐに見えるところでしょう。 73龍に81玉と戻るのは歩が2枚あるので簡単。 受方は手を延ばすために途中で戻らず、続けて盤の右の方に逃げていきます。

  93飛成、81玉、71歩成、同玉、
  73龍、61玉、51歩成、同玉、
  53龍、41玉、31歩成、同玉、
  33龍、21玉、11歩成、同玉、

右端まで来て折り返し。またまた趣向が始まります。 13龍、21玉、22歩と進めたところで56桂の意味が判明。 44桂(64桂)と金を取る手をちらつかせて、32、52、72に行かせないための配置でした。

  13龍、21玉、22歩、31玉、
  33龍、41玉、42歩、51玉、
  53龍、61玉、62歩、71玉、
  73龍、81玉、82歩、91玉、

最後93龍までかと思ったら、9筋だけは歩合ができるので、これは失敗。 最初の変化を思い出して収束しましょう。

  92歩、同玉、93歩、91玉、71龍 まで37手

往路の趣向で取った歩を復路の趣向でぴったり使って、一間龍の一往復で還元玉の詰上り。 最初は93龍までで詰めて、一段目一往復の玉の軌跡曲詰にする予定だったんですが、そううまくはいきませんでした。

それでは、みなさんの感想を。 解答到着順です。

山下誠さん:
龍1枚で面白いように手が「続く。玉の軌跡を制限する金と桂の配置にはユーモアを感じます。
波多野賢太郎さん:
手数は37手かかりましたが、難しいところはなくて楽しい作品でした。9一から1一まで追って、最後は9一に戻ってくるのがいいと思いました。
長谷繁蔵さん:
歩が余ると思ったら歩合で逃げられた。
シンプルな配置で面白い手順でした。
持駒なしで詰将棋は不滅です。
金は取らずじまいでした
蛇塚の坂本さん:
歩と龍のおいかけっこ面白い。
占魚亭さん:
初形と終局時の攻方歩の位置の違いに面白味。

奇数筋から偶数筋へ。

永島勝利さん:
玉を1筋に追って直感的に歩が足りないと感じたのですが、全く問題なし。
持駒制約恐るべし。
加賀孝志さん:
行ったり来たり面白い龍の追い方
原田雄二さん:
受方持駒指定というのは面白いです。受方は途中で歩を入手するのですが、二歩となり合駒効かずとなるのが面白いです。
鈴木彊さん:
93飛成から玉を1筋まで追い、次に9筋まで追い戻す玉方持駒なしの趣向詰。
楽しいものでした。
ぬさん:
途中で引き返した時の変化処理がよくできています。
S.Kimuraさん:
玉が2段目に出ると突然登場する桂馬が格好良いですね.
竹中健一さん:
こういうのは楽しく解けて良いですね!
攻めダルマンさん:
この形で往復までするとはびっくりな手順でした。
隅の老人Bさん:
先ずは右辺へ、そして左辺へ。歩一歩、これはB爺さんの散歩風景。
ハマGさん:
歩が左に一歩横ばいしたみたい
池田俊哉さん:
飛と歩(と)だけで左右に一往復。陰の立役者である金二枚と桂がそのまま残るのもユーモラス
小山邦明さん:
くるくるにぴったりの作品。持駒制限は実戦局面の詰将棋と思っていつも楽しんで解いています。
嵐田保夫さん:
さすがにディフェンスの裏を取られて1対1では勝てない。

くるくる展示室No.307 解答:22名 全員正解

  赤井秀雄さん  嵐田保夫さん  池田俊哉さん  S.Kimuraさん  加賀孝志さん
  キリギリスさん  日下通博さん  小山邦明さん  鈴木彊さん  隅の老人Bさん
  攻めダルマンさん  占魚亭さん  竹中健一さん  永島勝利さん  ぬさん
  長谷繁蔵さん  波多野賢太郎さん  ハマGさん  原田雄二さん  福村努さん
  蛇塚の坂本さん  山下誠さん

当選者は、全題の解答発表のあと、展示室で発表します。