一見して斜め送りとわかる初形。 金香歩だけの盤面に四銀持駒で、解図欲をそそります。
初手は22銀の一手。
これに対して12玉は13銀打以下、23玉は25香以下簡単なので24玉。
続けて銀を打って斜めに送れそうです。
22銀、24玉、33銀打、35玉、44銀打、46玉、55銀打、45玉、
銀打送りの趣向で舞台は完成。 ここからメインの趣向が始まります。
47香、同金、46歩、同金、54銀、34玉、
36香、同金、35歩、同金、43銀直不成、23玉、
25香、同金、24歩、同金、32銀直不成、12玉、 14香、同金、13歩、同金、11銀成 まで31手
香で歩を取り、その歩を使って退路封鎖、銀で斜め送りと明快な手順。
並べてみると、57の金が47-46-36-35-25-24-14-13と、あっ、これは金ノコだ。
作者 「受方金のノコ引き。思いの外シンプルにまとまりました(何となく先行例がありそうで恐いですが)。」
お供連れの送り趣向はたくさん作られているものの、本作のようにお供の駒が1サイクルで2回動いてノコになるのは珍しい。
銀ノコは将棋妙案第100番(詰将棋博物館)がありますが、金ノコは記憶になく、ひょっとしたらオンリーワンかも。
横送りや縦送りの受方金ノコもできそうですね。
それでは、みなさんの感想を。 解答到着順です。
- 塚崎彰仁さん:
- 蒸し暑さ吹っ飛ぶ!
- 山下誠さん:
- 稲妻を描きながら、金が最後まで律儀に玉を守る。
- 金少桂さん:
- 持駒銀4なのに『主役は金』なんて書いてあるからどういうことかと思ったら、玉方57金が主役ということか!
まさか敵陣(57)から自陣(13)まで帰ってくるとは。
- 蛇塚の坂本さん:
- 銀をベタベタ打つが4枚の香が歩を手に入れそれが銀香歩の見事なコラボレーションになっていると思いました。
- 長谷繁蔵さん:
- 金を上手く逆利用
- ぬさん:
- さすがに21や53の金は脇役でした。
- 小山邦明さん:
- 詰方の銀の動きと玉方の退路塞ぎとなる金の動きが対照的で面白い。
- 隅の老人Bさん:
- 斜めに並んだ香歩が消えてゆく。
いろいろな階段趣向があるものだ!
- キリギリスさん:
- 銀の特徴が最大限に引き出されていると感じました。
- S.Kimuraさん:
- 玉方の金を連れて行かなくてはならないのが面白いですね.
これも金ノコになるのでしょうか.
趣向の分類上はお供連れの送りの一種ということになりますが、この動きはやはり金ノコですね。
- 攻めダルマンさん:
- いかにもくるくるらしい手順でいい。
- 占魚亭さん:
- 金を牽引する楽しい復路。
- 池田俊哉さん:
- 主役の金は玉方であった、退路を塞ぎながら57から13へ。
二手目23玉として34銀から33銀直として33手とするところ、次も31手詰で助かった(笑)
24歩を置きたいところなんですが、23歩成の余詰が発生するのでやむなし。
- hiroさん:
- 歩の跡をなぞるような玉方金の動きが面白いです。
- 馬屋原剛さん:
- きれいにまとまっている。
- Pathfinderさん:
- 美しい軌跡を描くのは銀と玉だけではなかった。
- やぶいりさん:
- 前半も後半も良いリズム
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