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詰将棋おもちゃ箱くるくるおもちゃ箱
くるくる展示室 No.299 TETSU
くるくるおもちゃ箱
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棋譜ファイル(柿木将棋kif形式)

出題時のコメント:
持駒は双方なし 20手台

くるくる展示室No.299 TETSU

8月の展示室は「くるくる夏休み」、軽い趣向詰の特集でした。 実はそれだけではなく、二つのことを意識した選題。 一つは手数で、少しでも軽く、21手、31手、31手、31手、41手と、x1手で統一したこと。 もう一つは趣向の中で方向転換、曲がること。 曲がるので一般的なのはノコ引き趣向ですが、いろいろな表現の可能性があることを感じていただければと思います。

本作、54馬から21馬はほぼ絶対で、そのまま馬を引いて27まで戻るのがまず見える順です。 「初形に戻って、玉だけが21から19に移動という狙いかな」と思いきや、最後28馬は同馬、28香は49歩成で失敗。 一つ戻って18玉のときに38龍、19玉、37馬も同馬でダメです。

うーん、64馬が強いなあと考えていると、この馬を取ってしまう順がひらめくかも。 そう、21馬から24まで引いて、ここで折れ曲がって34、44、54と馬を取りに行く順があります。 古典に詳しい方は将棋無双第26番詰将棋博物館)を思い出したかもしれませんね。 もちろん64馬を取られてはダメなので54馬を同馬と取りますが、28への利きが消えたので38龍以下詰みます。

  54馬、12玉、
  21馬、13玉、22馬、14玉、23馬、15玉、24馬、16玉、
  34馬、17玉、44馬、18玉、54馬、同馬、
  38龍、17玉、28龍、16玉、26龍 まで21手

馬が初形の位置に戻ると見せて、実は2手目の位置に戻るという趣向でした。
最初は、21−22−32−33−43−44−54と馬を動かす予定でしたが非限定解消が大変で、1回だけ曲がる大馬ノコになりました。
33の歩が、2手目31玉の変化、3手目45馬の余詰防ぎ、馬の軌跡限定の一人三役。

それでは、みなさんの感想を。 解答到着順です。

山下誠さん:
一度離れた馬が再び接触。キッス人形のような可愛らしさ。
金少桂さん:
最初、これは簡単とばかりスイスイと27馬19玉まで進めて28馬が取られて「あれ?」ってなった。
24で90°方向転換して玉方馬に自ら取られに行くところが面白い。
蛇塚の坂本さん:
敵馬をどう外すか?が、最初からの問題で5四馬を発見してやっと落ち着きました。
長谷繁蔵さん:
27馬19玉28香で合駒なしで詰みかと思ったら竜を取られた。
ぬさん:
馬の軌跡が新鮮。
小山邦明さん:
64馬のキキを馬が横滑りして取らしてはずす手順は面白い。
隅の老人Bさん:
馬を縦に引くと思ったら、11手目から横へ行く。
構想の妙、ここに在り、ですね。
キリギリスさん:
64馬をそらす手順が雄大です。
S.Kimuraさん:
馬は28まで下りてくるとばかり思っていたので苦労しました.
攻めダルマンさん:
2回馬をぶつける手順がいいですよね。
藤田卓志さん:
馬の軌跡が大変面白かったです。
気付くのに大変時間がかかりました。
解けたあと大変気持ち良かったです。
占魚亭さん:
馬が横に行くのに一寸意表を突かれました。
池田俊哉さん:
初手で54に動いた馬が三角形に動いて再度54へ。最初は馬をまっすぐ引いてやり直すのがお約束
馬屋原剛さん:
馬がわざわざ取られに54に戻ってくるのが面白い。
Pathfinderさん:
初手54馬。再び54を目指す馬の軌跡が面白いです。
やぶいりさん:
ホップ、ステップの後、一転牛歩になる馬の動きが面白い

くるくる展示室No.299 解答:16名 全員正解

  池田俊哉さん  馬屋原剛さん  S.Kimuraさん  キリギリスさん  金少桂さん
  小山邦明さん  隅の老人Bさん  攻めダルマンさん  占魚亭さん  ぬさん
  Pathfinderさん  長谷繁蔵さん  藤田卓志さん  蛇塚の坂本さん  やぶいりさん
  山下誠さん

当選者は、全題の解答発表のあと、展示室で発表します。