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詰将棋おもちゃ箱くるくるおもちゃ箱
くるくる展示室 No.291 永安克志さん
くるくるおもちゃ箱
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棋譜ファイル(柿木将棋kif形式)

出題時のコメント:
行ったり来たり 50手台

くるくる展示室No.291 永安克志

22飛の抑えで一段目しか動けない玉。 まずは持駒の桂を打っていきましょう。

  73桂、51玉、63桂、41玉、33桂、31玉、23桂、22玉、

飛車が取られてドキッとしますが、代わりに馬を作れるので大丈夫。

  13角成、32玉、

さて、ここからは、先ほど打った4枚の桂を順次成っていきます。

  31桂成、42玉、41桂成、52玉、51桂成、62玉、61桂成、72玉、

右に追われた玉が再び左に戻ってきました。 ここで71成桂とすると、取れば81歩成で簡単なので62玉と逃げる一手。 今度は成桂ずらしでまた右に。

  71成桂、62玉、61成桂右、52玉、51成桂右、42玉、41成桂右、32玉、

32まで行くと、71で取った歩を33歩と打てば、同龍で29の馬筋を通すことができます。

  33歩、同龍、

29の馬を活用するため、また左に。

  31成桂、42玉、41成桂左、52玉、51成桂左、62玉、61成桂左、72玉、

83金では73に穴が開いてしまうので、83馬と歩を入手します。

  83馬、同銀、

73歩は打歩詰。 歩を使えるのは右の方しかなさそうです。

  71成桂、62玉、61成桂右、52玉、51成桂右、42玉、41成桂右、32玉、

31馬と入って、以下収束です。

  31馬、23玉、13歩成、24玉、25歩、34玉、35銀引 まで53手

作者 「この詰将棋の狙いは「盤上に配置されていない駒で金鎖趣向を行う」ことです。
論理は以下のようになっています。
1.連続で桂打ちを行う。
2.連続で桂を成る。
3.成桂で金鎖趣向を行う。
金鎖趣向においても玉の折り返しを簡潔にしているので、難しくはないと思います。」


金鎖趣向による金知恵の輪は、将棋妙案「金智恵の輪」が有名。 その後もたくさん作られています。 「盤上に配置されていない駒で金鎖趣向を行う」という点では、金4枚を打っていき金鎖趣向に入る作品がありますが、本作は桂打ち、桂成として金鎖趣向を行う成桂を発生させるのがユニークなところ。

智恵の輪のキーは、71歩と83歩。 29馬、38龍の配置を見れば一目瞭然。 意味づけがシンプルで、悩まずに趣向をお楽しみいただけたかと思います。

それでは、みなさんの感想を。 解答到着順です。

山下誠さん:
成桂を全て桂打から作り上げるところが斬新。
占魚亭さん:
3筋にいる大駒2枚に退いてもらいました。
小山邦明さん:
桂打、桂成、成桂の行ったり来たりする手順は初めてでとても面白かった。
Pathfinderさん:
打った桂馬が成桂になり、まさかの手順が出現して驚きました。
蛇塚の坂本さん:
やっとのことで50手台解けました。 結局歩の補充で龍の移動がポイントだと思いつつそれからの変化が難しかったです。
ぬさん:
初形から手順が予測できず、苦労しました。
やまかんさん:
4枚の桂馬の活用が最高ですね。
S.Kimuraさん:
歩を2枚稼ぐために2往復させるわけですが,仕掛けを増やすと,もっと往復させられる?
可能とは思いますが、本作は最初の往復の部分が中心なので、この程度にとどめた方がよいかと。
隅の老人Bさん:
桂を使っての2往復は御見事。題して「フットワ−ク」ですね。
池田俊哉さん:
シンプルな成桂知恵の輪。四桂を打って舞台装置を作るところがうまい
はやしさん:
簡単な知恵の輪。
やぶいりさん:
一歩千金×2

くるくる展示室No.291 解答:13名 全員正解

  池田俊哉さん  S.Kimuraさん  キリギリスさん  小山邦明さん  隅の老人Bさん
  占魚亭さん  ぬさん  Pathfinderさん  はやしさん  蛇塚の坂本さん
  やぶいりさん  やまかんさん  山下誠さん

当選者は、全題の解答発表のあと、展示室で発表します。