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詰将棋おもちゃ箱くるくるおもちゃ箱
くるくる展示室 No.278 永安克志さん
くるくるおもちゃ箱
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棋譜ファイル(柿木将棋kif形式)

出題時のコメント:
龍のニラミに注意 20手台

くるくる展示室No.278 永安克志

使用駒10枚、玉以外すべて成駒のきれいな初形です。 ぱっと見ると、くるくるNo.58(坂野孔一さん)の龍の斜め追い趣向の形。 ところが、66龍、44玉、55龍、33玉、44龍、22玉、33龍と追ってみると、11玉なら32龍で詰むのですが、 21玉や12玉と逃げられたとき、92の龍が利いていて、とても詰みそうにありません。 どこで間違えたのでしょうか。

あらためて良く見ると、4枚の成桂が怪しい配置。 なんとなく桂合を防止しているように見えます。 どこで合駒が入るんだろうと考えると、そうだ、67龍と空王手する手がありました。 どこにも逃げ道はないので、66に捨て合する一手。 桂合は品切れなので、歩合でしょうか。 同龍、44玉となれば、すぐに66龍といったときと比べて、持駒に歩が1枚増えています。

  67龍66歩合、同龍、44玉、

ひょっとして、毎回、歩が稼げるのでは? はい、正解です。 捨て合入りの斜め龍追いだったんですね。 続けて趣向手順を楽しみましょう。

  56龍、55歩合、同龍、33玉、
  45龍、44歩合、同龍、22玉、

ここまで来ると13が空いているので、34龍は13玉で失敗。 直接33龍といくしかないようです。 でも、歩が3枚も手に入ったのでなんとかなりそう。 11玉は32龍の一発。 12玉は13歩以下早いので、21玉と逃げると、歩3枚でぴったりです。

  33龍、21玉、
  22歩、11玉、12歩、同玉、13歩、11玉、31龍 まで21手

作者 「単純に龍が玉に近づくと、駒が足りません。 龍がギザギザ運動を繰り返すことにより、持ち駒を手に入れます。 持ち駒に歩3枚を確保したら、収束に入ります。 (歩3枚合が玉方の最善)」

龍の斜め送りで捨て合を稼ぐ手は、将棋図巧99番の煙詰にある(67手目56龍)手ですが、 これを繰り返して趣向にしてしまうとは、流石の看寿も思いつかなかった? 作者は展示室初登場。 11月の展示室でもくるくるアートで登場していて、この先が活躍が楽しみですね。

それでは、みなさんの感想を。 解答到着順です。

蛇塚の坂本さん:
わざと、駒を補充しながら寄せて行く手が面白い。
長谷繁蔵さん:
収束変同かと思ったら32竜が有った
ぬさん:
素直に龍を斜めに動かすと11玉とされたときに手が止まる。

いや、11玉なら詰むんですが・・・

山下誠さん:
毎度の歩合が程よいアクセントですね。
Pathfinderさん:
玉方龍の配置が上手い。
S.Kimuraさん:
初手が難しかったです.

この形なら誰でも66龍といきますよね。

小山邦明さん:
初形の桂4枚使用は合駒制限の配置と予想されますが、うまい手順で収束がまとまっていると思いました。
隅の老人Bさん:
2手目、桂合は? なあ-んだ、持駒に桂は無かった。
井上賢一さん:
歩をかすめ取る趣向で、楽しい作品。
ともさん:
これは、けっこう難しかったです。
占魚亭さん:
竜鋸がいい感じですね。
池田俊哉さん:
一直線に進んでしまうとあれれ。歩を稼ぐのが重要だが収束は限定できなそう

限定されているような気がしますが・・・。 33龍、11玉に12歩と打ったのかな。

やぶいりさん:
桂、歩虐待だ
嵐田保夫さん:
桂馬の配置が作者の苦心を物語る 。
名無し名人さん:
看寿の煙詰の捨合の部分を3回行った感じですね。

くるくる展示室No.278 解答:16名 全員正解

  嵐田保夫さん  池田俊哉さん  井上賢一さん  S.Kimuraさん  キリギリスさん
  小山邦明さん  隅の老人Bさん  占魚亭さん  ともさん  名無し名人さん
  ぬさん  長谷繁蔵さん  Pathfinderさん  蛇塚の坂本さん  やぶいりさん
  山下誠さん

当選者は、全題の解答発表のあと、展示室で発表します。