盤面豆腐の金銀持駒というきれいな初形。
余談になりますが、「古今詰将棋名作選」によると、使用駒の趣向には次の3種類があるそうです。
- 置駒趣向: 盤面を対象とするもの。
一色図式、飛角図式など
- 持駒趣向: 持駒を対象とするもの。
一種持駒、二種持駒(飛角持駒、金銀持駒など)、七種持駒など
- 駒種類趣向: 盤面・持駒の両方の使用駒を対象とするもの。
小駒図式、金銀図式、鶯図式、豆腐図式、貧乏図式など
また、その種類の駒を全駒使用するもの(一色図式など)、一部だけ使用するもの(小駒図式など)、1枚だけ使用するもの(七色図式など)があります。
「トーフ図式」の名前は、詰パラ1968年9月号の「頭の体操」というコーナーで、藤村和憲さんが盤面は玉と歩とと金、持駒飛飛角角という自作に対して呼んだのが起源。
このときは置駒趣向だったのですが、「古今詰将棋名作選」では豆腐図式は駒種類趣向として扱われています。
それは良いのですが、それなら置駒趣向としての豆腐図式はなんと呼ぶのでしょうか。
慣習でついた名前なのでしかたない面もありますが、ネーミングが不統一、不十分な面は否めませんね。
例えば、置駒趣向の場合は、「盤面xx図式」、駒種類趣向の場合は、「使用駒xx図式」と呼んで、従来の名前はそのどちらかの簡略名称としたらどうでしょうか。
本作なら盤面豆腐図式と呼ぶわけです。
持駒なしの場合はどちらにもなるので、この場合は正飛角図式にならって、「正xx図式」と呼べばいいかな。
前置きが長くなりましたが、そういうことで、本作は盤面豆腐図式の金銀持駒の作品です。
もちろん、くるくるなので、それは副次的な狙い。
メインは金銀8枚連打の斜め送り趣向で、結果として攻方の歩による「歩道」が全部消えてかわりに金銀のきらびやかな道が出現するところにあります。
それでは手順を見ていきましょう。
88銀、89玉、99金、78玉、
67銀、68玉、78金、57玉、
46銀、47玉、57金、36玉、
25銀、26玉、36金 まで15手
全邦釘さんの「シュパパーン」(くるくるNo.106参照)からの発想。
斜めの趣向は45度方向が普通なので、ナイト方向の斜め送りはまだ新鮮さがありますね。
それでは、みなさんの感想を。 解答到着順です。
- 市原誠さん:
- ただ、駒を打って行くだけですね!
- 蛇塚の坂本さん:
- 銀と金のコンビネーション面白い。
- 長谷繁蔵さん:
- 持駒趣向が良いネエー
- ぬさん:
- 歩が少しずれて金銀に変わる。
実は3、5、7筋の歩が不要だったり?
「歩道を歩こう」のテーマのための配置。 玉の移動先を明示して解き易くする狙いです。
- 伊藤美昭さん:
- あまり考えなくてよかった。
- 山下誠さん:
- 両足を揃えて階段をゆっくり上がるイメージです。
- Pathfinderさん:
- 銀打ち金打ちがリズミカル。
- S.Kimuraさん:
- 15の歩道まで行きたかった気もします.
最初は15まで行っていたんですが、金銀連打で終わらせたいのと余分な配置を置きたくないので本図にしました。
- 小山邦明さん:
- 動く歩道に乗って少しずつ上がっていく感じがして楽しい作品でした。
- 隅の老人Bさん:
- 豆腐図式で持駒趣向、手順は楽しい銀打、金打のリピ−ト趣向。
- 占魚亭さん:
- 金駒のトンネルが完成。
- 藤田卓志さん:
- 歩道を楽しく歩いて行けば金銀財宝に大変身。
- 池田俊哉さん:
- 銀-金で階段を作って進んでいく。舞台を作って終わりという感もあるが...
- やぶいりさん:
- 一歩一歩ゆっくりと
- ひろぽんさん:
- くるくるらしく楽しめました。
- 嵐田保夫さん:
- ああ1五の歩の向きが違った。
- 名無し名人さん:
- 8連打という珍しい趣向作でした。
- hiroさん:
- 歩のベルトが金銀のベルトに変化。何だか、豪華になった気がします。
- 諏訪冬葉さん:
- 45度でない斜め追いは珍しいのではないでしょうか?
|