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詰将棋おもちゃ箱くるくるおもちゃ箱
くるくる展示室 No.273 ぬさん
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棋譜ファイル(柿木将棋kif形式)

出題時のコメント:
とどめは角成 20手台

くるくる展示室No.273 ぬ

角を打つ一手ですが、打つ場所が多くて悩みますね。 26と46の二方向の逃げ方を考慮する必要があります。

  • 47角は46玉でダメ
  • 45角は46玉で打歩詰
  • 54角は46玉、47歩、56玉、45(65)角、66玉で王手なし
  • 63角は26玉で、17角、16玉で、52角成ができないのでダメ
  • 25角は46玉、47歩、56玉、34角、66玉で王手なし
  • 14角は46玉、47歩、56玉、23角成、66玉、67馬まで?

どうやら14角が正解っぽいですが、これで詰んでは趣向詰になりませんね。
14角には25歩という捨て合の妙防がありました。角成を防止する意味合いです。
同角、46玉、47歩、56玉、34角と進むと、今度も43角成を防ぐために45歩合。 これが趣向手順のようです。

  14角、25歩合、同角、46玉、47歩、56玉、
  34角、45歩合、同角、66玉、67歩、76玉、
  54角、65歩合、同角、86玉、87歩、96玉、

次の74角には、85歩合は同角、95玉、94とまで駒余り。 ついに「どどめは角成」が実現します。

  74角、95玉、96歩、84玉、83角成 まで23手

作者「角に対し合駒せずに逃げると、馬を作られてしまいすぐに詰んでしまいます。歩を合駒することで角を3段目に移動させないようにします。合駒で手に入れた歩と角で9筋まで追います。」

角成を防ぐ捨て合を趣向化したおもしろい作品でした。

この趣向自体は金子清志さん(詰パラ1986年2月、不詰)に前例があり、また、山腰雅人さん(詰棋めいと第11号1990年11月)が簡潔な配置で実現しています。 本作は3回の繰り返し手順(金子、山腰作は捨て合2回)に簡潔な収束と、より趣向にフォーカスしたくるくる作品になっているので、出題価値ありと判断しました。

 

それでは、みなさんの感想を。 解答到着順です。

蛇塚の坂本さん:
初手の角打で悩みましたが角桂が盤上にあるので合駒には悩みませんでした。
市原誠さん:
蔭から、擽るような手順が、とても楽しかった!
永安克志さん:
角を成らせない玉方の粘り強さを見習いたいと思います。
小山邦明さん:
歩の中合いで角がなかなか成れずに動かされ、最後にようやく角が成れたという感じ。
長谷繁蔵さん:
収束85歩合有りかと思った。
28角が泣いている。
山下誠さん:
うまい具合に歩が補充できて、玉を横に追える。楽しい。
S.Kimuraさん:
角をなかなか成らせてもらえない.
占魚亭さん:
角の動きを楽しむ作品。

角の軌跡を見ると・・・角ノコですね。

井上賢一さん:
たのしい趣向
隅の老人Bさん:
歩の捨合で角成を防ぐ。鈍行列車で西へ行く、今夜の泊りは何処の地?
名無し名人さん:
角成を防ぐための捨合。
ひろぽんさん:
角が成れそうで成れない。よく出来ている。
藤田卓志さん:
なかなか馬になれない角のいじらしさ。
池田俊哉さん:
攻め受け協力して描く「角鋸」。往復したら凄いけどそれは難しいかな

くるくる展示室No.273 解答:17名 全員正解

  池田俊哉さん  市原誠さん  井上賢一さん  S.Kimuraさん  キリギリスさん
  小山邦明さん  隅の老人Bさん  占魚亭さん  永安克志さん  名無し名人さん
  ぬさん  長谷繁蔵さん  ひろぽんさん  藤田卓志さん  蛇塚の坂本さん
  やぶいりさん  山下誠さん

当選者は、全題の解答発表のあと、展示室で発表します。