楽しい趣向詰を連発している菅野哲郎さん。 「北回帰線」の題名と横に規則的に並んだ配置が趣向への期待を高めます。
まずは金と飛のコンビネーションで右へ。
96金、87玉、88飛、77玉、 76金、67玉、68飛、57玉、
56金、47玉、48飛、37玉、 36金、27玉、
この大舞台ですから、もちろんこれだけでは終わりません。 上の方に移動して、次の趣向の準備。
16銀、同玉、17歩、15玉、16歩、24玉、
さあ、ここからメインの趣向の始まりです。
飛を2筋に据えて、13玉に桂のまたぎ捨てで3筋に呼びます。
28飛、13玉、25桂、24玉、33桂成、同玉、
桂をはがして、次のサイクルの準備。
34歩、同桂、同銀、同玉、25金、33玉、38飛、44玉、
この14手で、2筋右に移動しました。 続けて楽しみましょう。
48飛、33玉、45桂、44玉、53桂成、同玉、 54歩、同桂、同銀、同玉、45金、53玉、58飛、64玉、
68飛、53玉、65桂、64玉、73桂成、同玉、 74歩、同桂、同銀、同玉、65金、73玉、78飛、84玉、
最後のサイクルでは、もう銀桂はないので、交換は飛ばしてそのまま収束します。
88飛、73玉、85桂、84玉、93桂成、同玉、
94歩、同玉、85金、93玉、98飛 まで73手
きれいな初形から、期待を裏切らない楽しい趣向手順。 特に右に左に一糸乱れぬ飛の動きがいいですね。
それでは、みなさんの感想を。 解答到着順です。
- 山下誠さん:
- 時計の歯車を連想させるように、最後まで正確にリズムを刻む。
- 小山邦明さん:
- 手数は長いが単純明快な構想で、解けて楽しい作品でした。
- 占魚亭さん:
- 玉を四段目に上げてからが本番。楽しい捌きでした。
- ぬさん:
- 1筋の歩をどこまで突くかで少し迷いました。
- S.Kimuraさん:
- 北回帰線は3〜4段目でしょうか.
そうであれば,7段目は南回帰線?
南回帰線を東へ、赤道を横切って、北回帰線で西へ、という構図でしょうか。
- 嵐田保夫さん:
- 強烈な初形。玉は玉蟾ならぬ太陽だったのか。
- 隅の老人Bさん:
- 右から左へ。脇役は変わっても、主役はやっぱり飛車ですね。
妙技に酔って大向こうから声。「菅野」です。
- 長谷繁蔵さん:
- シンプルで面白かった。くるくるらしい優しい作でした。ありがとう。
- 池田俊哉さん:
- 金は下がって上がるだけ、飛は左右に動くだけ、なのにユニークな趣向。
いったん下がるのを見落とし短く詰めるところだった
組み合わせの妙ですね。
- やぶいりさん:
- 5段目が赤道、7段目南回帰線から北へひと月早く帰ってきたのでしょうか?
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