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詰将棋おもちゃ箱くるくるおもちゃ箱
くるくる展示室 No.262 菅野哲郎さん
くるくるおもちゃ箱
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棋譜ファイル(柿木将棋kif形式)

出題時のコメント:
とどめは角 30手台

くるくる展示室No.262 菅野哲郎

勘のいい方は、遠くにいる飛車を見てピーンときたかも。 本作は龍ノコです。
ならば、持駒の桂4枚は何? これは、13玉と潜られたとき、25桂、22玉、33桂成と引っ張り出すためです。

初手は45角。 ここ45とにするかちょっと迷うところですが、45とでは、24玉、94飛、15玉と逃げられたとき、27桂、16玉、14龍、同香で、18飛が打てなくて詰みません。

  45角、24玉、
  94飛、13玉、25桂、22玉、33桂成、同玉、93飛成、24玉、

この8手で1サイクル。 45角に33玉や45玉と逃げる変化は、桂を捨てずにこのサイクルができてしまうので早く詰みます。 続けて龍ノコを楽しみましょう。

  84龍、13玉、25桂、22玉、33桂成、同玉、73龍、24玉、
  64龍、13玉、25桂、22玉、33桂成、同玉、53龍、24玉、

44龍に今まで通り13玉と逃げると、25桂、22玉、33龍でおしまい。 15玉と逃げて収束に入ります。

  44龍、15玉、27桂、16玉、14龍、同香、18飛、17合
  34角 まで35手

初手に呼応して34角でとどめ。
龍ノコのエンジンで桂を燃料に玉をくるくる回転させる、おもしろい作品でした。

なお、桂を捨てながらの龍ノコは、橋本哲さんに右図があります(近代将棋1980年9月)。

こちらは縦型の龍ノコですが、飛角図式とはびっくり。 あわせてご鑑賞ください。

91飛成、41桂合、同龍、同玉、52銀、31玉、22銀、同玉、
29龍、31玉、23桂、22玉、11桂成、同玉、18龍、22玉、
27龍以下47手

残念ながら3手目22銀以下の余詰があるようです。

それでは、みなさんの感想を。 解答到着順です。

蛇塚の坂本さん:
龍を斜めにジャコウしながら玉に寄せて行くとはまるで馬ノコの龍版ですね。
龍ノコもたくさんの作品が作られています。 龍鋸趣向作品全集 木挽唄集をごらんくください。
山下誠さん:
桂馬を消費する龍鋸。つい最後まで続けたくなる。
小山邦明さん:
25桂から33桂成を繰り返しながら龍が迫っていくのが楽しい趣向でした。
占魚亭さん:
玉をもっと廻していたかった。
ぬさん:
玉が歩の周りをくるくる詰将棋。
S.Kimuraさん:
桂馬と龍鋸で,玉を回転させるのが面白いですね.
嵐田保夫さん:
2七桂-2八桂の筋と2五桂-3三への成り捨てからの龍のにじり寄りの筋を組み合わせた良品。巧みです。
隅の老人Bさん:
2手目の応手で小考。後はくるくる、巧い竜鋸。
長谷繁蔵さん:
竜鋸でしたか。桂4枚並べると思った。
池田俊哉さん:
玉のエンジンが回転して龍鋸が進んでいく。
最後の桂も25に打って片付けたかったが、難しいか...

くるくる展示室No.262 解答:10名 全員正解

  嵐田保夫さん  池田俊哉さん  S.Kimuraさん  小山邦明さん  隅の老人Bさん
  占魚亭さん  ぬさん  長谷繁蔵さん  蛇塚の坂本さん  山下誠さん

当選者は、全題の解答発表のあと、展示室で発表します。