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詰将棋おもちゃ箱くるくるおもちゃ箱
くるくる展示室 No.250 やよいさん
くるくるおもちゃ箱
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棋譜ファイル(柿木将棋kif形式)

出題時のコメント:
歩の使い方 50手台

くるくる展示室No.250 やよい

くるくる展示室も2004年にスタートして10年、250題に到達しました。 250作目はくるくるに熱心に投稿、パズル作品や記録作品でも活躍しているやよいさんです。

これは一見して縦送りの趣向。 たくさんある歩をどう使うのでしょうか。

まずは37歩、同玉と呼んで、48とは36玉と戻られて打歩詰。 35と、同玉、53馬、同角、36歩、同玉、37歩、35玉と手は続きますが、53の角が35に利いてくるのでうまくいきません。

37歩、同玉に48馬が英断でした。 36玉は26馬までですから、これは取るしかありません。

  37歩、同玉、48馬、同桂成、同と、36玉、

今度は角の利きが止まっているので、さっきの順で続けていけそうです。

  35と、同玉、36歩、同玉、37歩、35玉、
  47桂、同桂成、36歩、同玉、47と、35玉、

36歩、同玉、37歩とせずにすぐに47桂では36玉と逃げられて失敗。 動けなくしてから47桂と捨てます。
手数は長いけど、ほぼ一本道。 なるほど、歩はこう使うんですね。
12手かけて1段上げるのに成功しました。 行けるところまで行ってみましょう。

  34と、同玉、35歩、同玉、36歩、34玉、
  46桂、同桂、35歩、同玉、46と、34玉、
  33と、同玉、34歩、同玉、35歩、33玉、
  45桂、同桂、34歩、同玉、45と、33玉、

ついに4枚の桂をすべてはがしてしまいました。 ここからは収束です。

  32と、同玉、31と、33玉、34歩、22玉、42飛成、11玉
  21と、同玉、33桂、11玉、31龍、12玉、21龍 まで57手

作者「5筋の桂馬を剥がしながら上段に追う手順で、打歩詰にならないよう受方桂を呼ぶ前にあらかじめ歩を据えておくのがポイントです。」

受方の駒をはがしながら送る趣向はよくあるので、なんとなく既視感がありますが、作者の言葉にあるようにあらかじめ歩を据えておくところが本作の狙いでした。 これで1サイクルが12手まで延びています。

それでは、みなさんの感想を。 解答到着順です。

しまぎろうさん:
打歩詰を避ける歩と桂の捌きに感動しました。
長谷繁蔵さん:
48飛成として失敗。
桂の取り方面白い。打歩詰禁止を上手く利用
やまかんさん
どっかで見たことあるような手順かな? 最後の方は何とかまとめた感じ。
榎政則さん:
実は、この作品をみて、久しぶりに投稿しようという気になりました。なぜだかわかりませんが、手順も見えないのに、この作品が、どうしても解いて欲しい、と言っているような気がしたのです。二歩とか、打歩詰というルールに逆らって、同じ筋で何枚も歩を使って王手する手順が見えるのに、わくわく感を覚えたのかもしれません。
パスファインダーさん:
と金と桂馬は相性抜群。
ぬさん:
移動できなくしてから桂を打つのが重要。
S.Kimuraさん:
取った桂馬で,桂馬をおびき寄せるのが面白いですね.
波多野賢太郎さん:
と金を捨ててからすぐ桂打ではなく、歩の連打で上部を押さえてから桂打というのがなるほどと思いました。
小林巧さん:
4筋と5筋。
桂と歩とで繰り広げられるスリルとサスペンス。
「歩は、一杯あるもんネ」と調子に乗って(41手目)うっかり35歩と打ち、33玉と引かれて焦る。
これは、盤と駒を取り出して、楽しく鑑賞させて戴きました。
やぶいりさん:
繰り返しパターンを得るまでに何度も失敗しました。
占魚亭さん:
最後に飛車を消すと思いましたが、さすがに無茶ですか。
池田俊哉さん:
先打突歩の連続、というには少し違うか...
でもこのまだるっこしさがたまらない。最後29香がさばければ、とはちょっと思うが
隅の老人Bさん:
と金のせり上がりに感心。これが歌舞伎座なら、大向こうから掛け声です。
三輪勝昭さん:
これはオリジナルなんでしょうか?
この手の趣向はもう掘り尽くされていると思っているのですが、意外に残っている?
収束はくる展仕様の最短にするか、もう少し捌くかして欲しい。
嵐田保夫さん:
拠点を築いて匍匐前進

くるくる展示室No.250 解答:16名 全員正解

  嵐田保夫さん  池田俊哉さん  S.Kimuraさん  榎政則さん  小林巧さん
  しまぎろうさん  隅の老人Bさん  占魚亭さん  ぬさん  パスファインダーさん
  長谷繁蔵さん  波多野賢太郎さん  三輪勝昭さん  やぶいりさん
  やまかんさん  山下誠さん

当選者は、展示室で発表しています。