1筋おきに駒が配置されて、典型的な2筋ずつ横に送る趣向のパターン。 金銀桂香は4枚ずつあるので、2マスずつずれる趣向は9筋の将棋盤と相性がいいようです。
初手は98飛しかなさそう。 97への中合がちょっと気になりますが、同飛、86玉に87金があります。 98飛、86玉に97角、95玉、64(75)角は96歩合でダメ。
95角とこちらから打つしかありません。 75玉に76歩、同玉も必然(66玉は67金)。
ここで、「78金がなければ78飛と回れるんだがなー」 と思った人はセンスのいい方。 そう、77金から76金で消去できます。
98飛、86玉、95角、75玉、
76歩、同玉、77金、75玉、76金、同玉、
なるほど、これで1サイクルか。 ではもう1回。
78飛、66玉、84角、55玉、
56歩、同玉、57金、55玉、56金、同玉、
さて、もう1回と思ったとき、ハタと気付きます。 「角の位置が悪い」
そう、84角では64角とできませんね。 ここは一工夫必要です。
角の位置変換は連取り趣向でよくでてくる手順。 空王手を利用して、84角を75に移動させましょう。
58飛、46玉、57角、55玉、56歩、同玉、75角、46玉、64角、35玉、
36歩、同玉、37金、35玉、36金、同玉、
これで、本作の趣向の全貌がわかりました。 安心して最後のサイクルに入りましょう。
38飛、26玉、37角、35玉、36歩、同玉、55角、26玉、44角、15玉、
16歩、同玉、17金、15玉、
最後は16金と捨てても19とがあって18飛と回れません。 かといって16歩は打歩詰。
ここは今まで活躍した角の最後の舞台、26角と捨てて打歩詰を打開します。
26角、同香、16歩、25玉、34銀不成 まで55手
飛角による2筋送り、飛は横に動けるので当然ですが、角まで横に2筋ずつずれるというおもしろい趣向でした。 大活躍の角が収束で消えるのも気持ちいいですね。
それでは、みなさんの感想を。 解答到着順です。
- しまぎろうさん:
- 趣向のサイクルが長くて、かつ易しい!すごいと思います。
- キリギリスさん:
- 一歩を獲得するための角の巧妙な動きが印象に残りました。
- やまかんさん:
- この角の使い方は面白いですね。余詰があるために最後のほうは仕方なく破調なったのかな?
最後に取った歩を使うためかな。 角も消えて23銀の顔も立って一石三鳥(23銀が33とだと、55玉の時54との余詰あり)。
- ぬさん:
- 飛角で追って、とどめに角を捨てる。
- ひろぽんさん:
- まさに角の大活躍!
- 占魚亭さん:
- 角の動きがいいですね。
- 三輪勝昭さん:
- 角の位置変換が入っているのが良い。
くる展にしては決まった収束で嬉しい。
- 長谷繁蔵さん:
- 4筋の歩の取り方面白い
- 隅の老人Bさん:
- 64と44の歩の取り方が巧妙。角を捨てての収束もお上手、好作
- 池田俊哉さん:
- 歩金消去からの飛まわりは見えるところだが、角の繰り替えで一歩稼いで右に送るところが面白い
- 山下誠さん:
- 角のうまい活用法に感心。
- S.Kimuraさん:
- 歩を取るために角が1往復しなくてはならないところが上手いですね.
- 名無し名人さん:
- 金の押し売りと角の位置変換が面白い。最後角が消えるのも良い。
- やぶいりさん:
- 次々さばけて呼吸しやすくなった。
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