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詰将棋おもちゃ箱くるくるおもちゃ箱
くるくる展示室 No.244 菅野哲郎さん
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棋譜ファイル(柿木将棋kif形式)

出題時のコメント:
角の活躍 50手台

くるくる展示室No.244 菅野哲郎

1筋おきに駒が配置されて、典型的な2筋ずつ横に送る趣向のパターン。 金銀桂香は4枚ずつあるので、2マスずつずれる趣向は9筋の将棋盤と相性がいいようです。

初手は98飛しかなさそう。 97への中合がちょっと気になりますが、同飛、86玉に87金があります。 98飛、86玉に97角、95玉、64(75)角は96歩合でダメ。 95角とこちらから打つしかありません。 75玉に76歩、同玉も必然(66玉は67金)。

ここで、「78金がなければ78飛と回れるんだがなー」 と思った人はセンスのいい方。 そう、77金から76金で消去できます。

  98飛、86玉、95角、75玉、
  76歩、同玉、77金、75玉、76金、同玉、

なるほど、これで1サイクルか。 ではもう1回。

  78飛、66玉、84角、55玉、
  56歩、同玉、57金、55玉、56金、同玉、

さて、もう1回と思ったとき、ハタと気付きます。 「角の位置が悪い」
そう、84角では64角とできませんね。 ここは一工夫必要です。
角の位置変換は連取り趣向でよくでてくる手順。 空王手を利用して、84角を75に移動させましょう。

  58飛、46玉、57角、55玉、56歩、同玉、75角、46玉、64角、35玉、
  36歩、同玉、37金、35玉、36金、同玉、

これで、本作の趣向の全貌がわかりました。 安心して最後のサイクルに入りましょう。

  38飛、26玉、37角、35玉、36歩、同玉、55角、26玉、44角、15玉、
  16歩、同玉、17金、15玉、

最後は16金と捨てても19とがあって18飛と回れません。 かといって16歩は打歩詰。
ここは今まで活躍した角の最後の舞台、26角と捨てて打歩詰を打開します。

  26角、同香、16歩、25玉、34銀不成 まで55手

飛角による2筋送り、飛は横に動けるので当然ですが、角まで横に2筋ずつずれるというおもしろい趣向でした。 大活躍の角が収束で消えるのも気持ちいいですね。

それでは、みなさんの感想を。 解答到着順です。

しまぎろうさん:
趣向のサイクルが長くて、かつ易しい!すごいと思います。
キリギリスさん:
一歩を獲得するための角の巧妙な動きが印象に残りました。
やまかんさん:
この角の使い方は面白いですね。余詰があるために最後のほうは仕方なく破調なったのかな?

最後に取った歩を使うためかな。 角も消えて23銀の顔も立って一石三鳥(23銀が33とだと、55玉の時54との余詰あり)。

ぬさん:
飛角で追って、とどめに角を捨てる。
ひろぽんさん:
まさに角の大活躍!
占魚亭さん:
角の動きがいいですね。
三輪勝昭さん:
角の位置変換が入っているのが良い。
くる展にしては決まった収束で嬉しい。
長谷繁蔵さん:
4筋の歩の取り方面白い
隅の老人Bさん:
64と44の歩の取り方が巧妙。角を捨てての収束もお上手、好作
池田俊哉さん:
歩金消去からの飛まわりは見えるところだが、角の繰り替えで一歩稼いで右に送るところが面白い
山下誠さん:
角のうまい活用法に感心。
S.Kimuraさん:
歩を取るために角が1往復しなくてはならないところが上手いですね.
名無し名人さん:
金の押し売りと角の位置変換が面白い。最後角が消えるのも良い。
やぶいりさん:
次々さばけて呼吸しやすくなった。

くるくる展示室No.244 解答:15名 全員正解

  池田俊哉さん  S.Kimuraさん  キリギリスさん  しまぎろうさん  隅の老人Bさん
  占魚亭さん  名無し名人さん  nicoholさん  ぬさん  長谷繁蔵さん
  ひろぽんさん  三輪勝昭さん  やぶいりさん  やまかんさん  山下誠さん

当選者は、全題の解答発表のあと、展示室で発表します。