裏が赤い駒で並べると、6段目のと金がきれいですね。 これがすべて消えるということは、と金を捨てながら右に送る趣向だろうと予想できます。
95が空いているので、まずは9筋から飛打ですが、どこから打ちましょうか。 93飛、95歩合、97銀、同玉、95飛成は、96銀合ぐらいで85龍を防がれると続きそうにありません。
98飛、86玉、87銀、同玉、88金は? 86玉、97金、95玉と逃げだされて失敗。 97飛と直に打つのが正解です。
97飛、86玉、
77銀は97玉でダメ。 飛を取られてもいいように87銀と王手します。
97玉なら98金までなので77玉。
ここで78銀引では86玉と戻られて87銀では千日手。
戻れないように67とと軽く捨てるのが好手です。
同玉に78銀引とすれば76玉の一手で、77銀と続けられます。
「わかった、と金を捨てながらの銀ノコだ!」。
はい、その通り。 続けて楽しみましょう。
87銀、77玉、67と、同玉、78銀引、76玉、
77銀、67玉、57と、同玉、68銀引、66玉、
67銀、57玉、47と、同玉、58銀引、56玉、
57銀、47玉、37と、同玉、48銀引、46玉、
47銀、37玉、27と、同玉、38銀引、36玉、
37銀、27玉、17と、同玉、28銀引、26玉、
と金は全部捨ててしまいましたが、端まで追い詰めれば歩が待っています。
27銀、17玉、18歩 まで41手
- 作者:
- 飛車を据えた後、6手サイクルでと金を捨てながら銀で送ります。
趣向手順は自分で考えついたものですが、この手の金気の駒による捨て絞りは作例が多いと思われ、オリジナルかどうかちょっと怪しいかも知れません。
と金を捨てながら銀ノコする趣向は黒川一郎さん「鯰」があります
(将棋雑記の黒川一郎研究38で紹介されています)。
本作も趣向の構造は同じですが、「鯰」とは銀の軌跡が異なるので、新作といえると思います。
それでは、みなさんの感想を。 解答到着順です。
- しまぎろうさん:
- 玉と銀で大きなノコギリですね!
- 占魚亭さん:
- 銀と玉のワルツ。
- 名城健太郎さん:
- 両王手で右へ、最後は突き歩詰。
- 凡骨生さん:
- 千鳥足でやっとご帰還。4年前までの日曜日の状態です。
- キリギリスさん:
- と金引き+開き王手で玉を一路ずらす手順がすぐには分かりませんでした。
- 長谷繁蔵さん:
- シンプルで良い 最終手も良い
- ぬさん:
- と金捨てがよいアクセントになっています。
- やまかんさん:
- 飛車とと金のサポートで88の銀が大活躍。
- 太刀岡甫さん:
- ゆっくり進む銀と玉。
- きたさん:
- 今月で2番目に易しかったが、くるくるの原点
- 三輪勝昭さん:
捨てる動かすの趣向は一番好き。
そして往復に出来そうです。
参考図
持駒 金金金金
玉方 14歩、24歩、34歩、36玉、44歩、54歩、64歩、68と、74香、84歩、87飛、93歩
詰方 15と、16と、18歩、19桂、48玉、78銀、85飛、88銀、95香、97歩以上53手詰。
16とを25とで原図の型の五段目の金にするのも工夫すれば可能かも…
- 名無し名人さん:
- 曲線的な動きが面白い。
- やぶいりさん:
- と金パンチは撃退したが歩でKO
- 池田俊哉さん:
- とを引いては銀鋸で消す。突き歩でまとめたところはうまいとみるべきか
- 小林巧さん:
- 歩/とのファスナーが銀のチャック?のジグザグで開いてくる様を見ているようウ゛ィジアル的も美しく、楽しい。
- 隅の老人Bさん:
- 王と銀との楽しいダンス、最後の突き歩も気が利いている。
くる展の好作、くる展賞はありますか?
おもちゃ箱では、作品の表彰は年賀詰展示室のお気に入り投票1位しかないですね。
出題数も増えてきたのでそろそろおもちゃ箱大賞とか検討すべき頃かも。
- S.Kimuraさん:
- 銀が三角に動くのが良いですね
- hiroさん:
- と金を捨てて銀が働き出す。
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