遥賀彼方さん、初登場の作品は、双玉の趣向詰。 昔は双玉というと大道棋という印象から、逆王手を狙いにすることがほとんどでしたが、自分の玉を使うメリットはそれだけではありません。
金と銀の利きを兼ね備えた玉の利き、そして強力な駒なのに、自分では直接王手することはできないこと。 他の駒にはない特徴が玉にはあり、玉を活用することでおもしろい詰将棋ができる可能性があります。
玉も8種類の駒の一つ。 どんどん使ってあげましょう。
さて、この作品、桂香の並びがいかにも趣向詰という感じで解く気になります。 初手の王手は24玉一つしかないのも入りやすくていいですね。 これに対して21玉と逃げるのは33玉、31玉、22香成まで。
22玉と踏ん張って入玉を阻止します。 ここ、13歩の捨て合は、同香成、11玉、12歩以下。
24玉、22玉、
双方の玉の平行移動で、左に一つずれました。 桂香の配置は4筋分あるので、あと3回続けていきましょう。
34玉、32玉、 44玉、42玉、 54玉、51玉、
桂を4枚取ったところで、後半はその桂を使った四桂詰!
63桂、62玉、 (61玉は71歩成以下) 74桂、72玉、 (61玉は71歩成まで)
64桂、61玉、 73桂 まで15手
玉の逃げ方も桂の打ち場所もすべて限定されているのがいいですね。
- 作者:
- 四連続開き王手による四枚の桂馬取りと、それを使った四桂詰です。
わずか15手の中に二つの趣向を織り込んだ、まさにくるくる向けの作品でした。
それでは、みなさんの感想を。 解答到着順です。
- 鈴木康夫さん:
- 二段目の歩三枚が手順を限定する巧妙な配置ですね。
- 凡骨生さん:
- 王のお見合いを、もう1・2回増やせないものか?
飛車まで動員すれば増やせないことはなさそうですが、桂を4枚取って四桂詰というのがぴったりなので、このままで良いかと。
- やまかんさん:
- 玉方の応手が垂れ歩でうまく限定されてるのがうまい。
- 長谷川琴さん:
- 双方の玉のカニ歩きは、ユーモラスです。
- 三輪勝昭さん:
- 行ったきりなのでもう少し手順に工夫が欲しい。
四桂詰も狙いの一つと思うが、これも打ちっぱなしで少しどこかに捌きの手が欲しい。
- ydffacfa72ue7dkさん:
- こんな場面に遭遇してみたい笑
- S.Kimuraさん:
- 取った桂馬を密集して打って,詰ませるとは思いませんでした.
- きたさん:
- 四桂を取って、四桂詰。手順が限定されているのが良い。
- 長谷繁蔵さん:
- 次作期待
- 名無し名人さん:
- 四桂詰で纏めたところにセンスを感じます。
- やぶいりさん:
- 桂を掃いて集めた感じ。
- 池田俊哉さん:
- 自玉を三段目に入れないよう動く玉のお見合いが楽しい。詰め上がりの四桂は愛嬌ということで
- 隅の老人Bさん:
- 皮肉屋の爺さん、最終手で52桂成、これで10手台では詰みません。
最終手余詰。駒を置いてまで修正しなくてもいいかな。
- 藤田卓志さん:
- 詰あがりが美しい。
- タクさん:
- 香による連続開き王手4回(記録?)と4桂詰の趣向を楽しみました。
記録作では、連続23回玉の王手という大崎壮太郎さんの凄い作品があります。
- 小林巧さん:
- スライドする王と玉の動きは ユーモラス
逆王手合駒が効かないとは辛い
詰め上がりは変形死刑の宣告か?
- 占魚亭さん:
- 一本道だが、とても楽しい。
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