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詰将棋おもちゃ箱くるくるおもちゃ箱
くるくる展示室 No.185 菅野哲郎さん
くるくるおもちゃ箱
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棋譜ファイル(柿木将棋kif形式)

出題時のコメント:
金の動きに注目。40手台

初手は63桂打から金を取るしかなさそう。

  63桂打、同金、同桂不成、62玉、

ここで、斜めに並んだ歩と81角の配置から、金ノコを想像した方もいたと思います。
確かに72金から金ノコが始まるのですが、菅野さんの金ノコは一味違います。
金ノコは、将棋妙案、将棋無双など江戸時代から作られていて、くるくるNo.15でも紹介しています。
くるくるNo.15のように角が2枚並んでいれば、普通に金ノコできるのですが、本作は81角1枚だけ。
その代わり金の支え駒として、74歩、45桂、56歩、27桂、38歩の5枚の駒が配置されています。
そのため、大きい刃の金ノコが出現。

  72金、63玉、73金、64玉、63金、54玉、53金、44玉、
  54金、45玉、55金、46玉、45金、36玉、35金、26玉、
  36金、27玉、37金、28玉、27金、18玉、17金、同玉、

金ノコのあとは39馬と金を取って金追いで追い返し。 このあたりはよくある構成ですね。

  39馬、同と、
  18金、26玉、27金、35玉、36金、44玉、45金、53玉、
  54金、62玉、63金、71玉、72金 まで43手

作者:
変則金ノコ+金追い
変則金ノコ、というのはかなり珍しいかもしれません。最後は、還元玉になる71玉を作意とします。

筆者も馬ノコではこの軌跡の作品を作ったことがあります(おもちゃ箱No,35)。 この軌跡、金ノコでは記憶になく、初めての作品でしょうか。

それでは、みなさんの感想を。 解答到着順です。

やきのりさん:
浮いている桂馬のおかげで頭がこんがらがりました。金は長い長い捨て駒でしたか。
ronさん:
金をつかったエスカレーター。下って上って詰め上がりですか。
フラフラ動く銀と違って、カクカクと直線的に動く金が印象に残っています。
大森常一さん:
最後、王は6一に逃げて詰ますのはバツかな。

6一玉でもかまいませんよ。 最終手72角成もOK。 でもやっぱり趣向の流れで71玉、72金が一番気持ちがいいかも。

きたさん:
金鋸になぜか緊張感がある。
やぶいりさん:
行きはカメカメ、帰りはウサギ。
嵐田保夫さん:
金鋸両王手6回が記録?
両王手の記録には、深井一伸さんの全手順両王手33手というすごい作品があります。
鈴木康夫さん:
両王手の金鋸だが交互に違う方向に金を開くのが面白い。
三輪勝昭さん:
準暗算(図面を見ながら暗算)解図です。
一回おきに支えを桂歩にする事により成立しているのですね。
桂だけだと戻るしかなく、歩だけだと逃げられる。
池田俊哉さん:
初見の大金鋸から下段でバトンタッチして金追いでまとめ、と初春から縁起が良い。最後は還元玉でご祝儀
タクさん:
開き王手がらみのジグザクの斜め送り、スイッチバック後の戻り手順、ともにさわやかでした。
S.Kimuraさん:
最初は,金は縦と横に1つずつ動いていました.
隅の老人Bさん:
今年はきっと良いことがあるぞ。これだけ金が付いて来るもの。
中澤照夫さん:
金鋸。刃の大きな鋸。
やよいさん:
これも金鋸と呼ぶべきでしょうか、面白い動きです。
占魚亭さん:
行きと帰りの金の動き
やまかんさん:
古作などで似たような筋はみたことあるが若干違うのかな。
桂馬をうまく使った印象。

くるくる展示室No.185 解答:17名 全員正解

  嵐田保夫さん  池田俊哉さん  S.Kimuraさん  大森常一さん  きたさん
  鈴木康夫さん  隅の老人Bさん  占魚亭さん  タクさん  中澤照夫さん
  長谷繁蔵さん  三輪勝昭さん  やきのりさん  やぶいりさん  やまかんさん
  やよいさん  ronさん

当選者は、全題の解答発表のあと、展示室で発表します。