本作は、くるくる展示室では珍しい知恵の輪タイプの趣向詰。 知恵の輪趣向でも、局面を進展させるキーがシンプルで見え易い場合はくる展向きですが、キーが複雑だとパズル展の方がぴったりくるかもしれません。
1番目のキーは36銀。まずはこれを取るところから始めます。
36銀、56玉、47銀、65玉、
銀が持ち駒に加わったので、47銀に45玉と戻るのは銀打ちで簡単。 65に逃げます。
76銀、54玉、63銀不成、45玉、
3枚銀の包囲網が完成。 63銀では43銀の方が良さそうに見えますが、2番目のキーが74歩。 これを取るため63銀でなければなりません。
ここから3枚銀でぐるっと回転。
36銀、56玉、67銀、65玉、74銀不成、54玉、
74の歩を取れました。 この歩をどこで使うかが3番目のキー。 そのため今度は逆回りします。
63銀不成、65玉、76銀、56玉、47銀、45玉、
46歩、同と、同銀、56玉、
55とをはがすことに成功。 再び回って収束です。
67銀、65玉、74銀不成、54玉、55歩、44玉、34と まで 銀による右回転、左回転で局面を解きほぐしていく、3枚銀回転知恵の輪でした。
- 作者:
- 龍や馬による回転趣向はよく見かけますが、小駒でできないだろうかと思い作ってみました。当然ながら(?)銀を使うことになり、「回転版銀知恵の輪」とでも言うべき仕上がりになりました。
銀はとても柔軟な詰将棋向きの駒で、銀知恵の輪は、斜め、縦、横、いろいろな軌跡のものが作られています。
銀3枚がつながって回転する趣向も作られていますが、本作は外側から銀でコントロールして回転させるのが新鮮ですね。
それでは、みなさんの感想を。 解答到着順です。
- やきのりさん:
- これいいですね〜。機械仕掛けの懐中時計というかカラクリ人形というか。歩を手に入れて巻き戻して銀上がりでギアチェンジ。
- ronさん:
- 敵も味方もフラフラと千鳥足。なんだか頼りなげな動きですが、ちゃんとつかまっていますね。
- 大森常一さん:
- 6五のと金に惑わされてしまった。
- きたさん:
- 今回はこれが一番よかった。回転が途中で逆転するのが妙。
- やぶいりさん:
- 難問、目が回ってしまった。これで良いのか不安。
- 嵐田保夫さん:
- まさにくるくる。
- 鈴木康夫さん:
- これは面白かったです。何気ない74歩が千日手打開の鍵となっていたとは。
- 三輪勝昭さん:
- 暗算で考えていると銀の位置が分からなくなる。
違う手順なのに千日手の二度目をやっているような手順が面白い。
- 池田俊哉さん:
- 三枚銀の中段知恵の輪。パズルチックな味付けが良い
- タクさん:
- 銀の動きがパズルのようで、また最後以外は中央の四マスだけを玉が回る動きも面白く、楽しめました。
- S.Kimuraさん:
- 銀のパズルみたいで面白かったです
- 隅の老人Bさん:
- 詰上げて、この曲詰は何だろう?
少し皮肉な解答者。
- 中澤照夫さん:
- 歩を1枚補充して解決。
- 占魚亭さん:
- 三枚銀で玉を廻す。
- やまかんさん:
- 銀がチョコチョコ動くのは好み。
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