持駒が桂だけで詰むんかいな、という形ですが、「三桂あって詰まぬことなし」というから大丈夫。
といっても、このことば、「計算あって」の意味なんですけどね。
初手桂は打てないので14龍と王手するしかありません。
合駒したら24桂から33桂で詰みなので、21玉と逃げる一手。
出題コメントは、ここで、13と33、どちらから桂を打つか、ということ。
33桂、32玉、44桂、43玉と逃げだされては失敗。 13桂と逆サイドから打つのが正解です。
32玉のとき34龍とできるのが、13から打った効果。 ここも合駒は44桂から53桂まで、41玉と逃げます。
ここまで来れば趣向手順はおわかりですね。
14龍、21玉、13桂、32玉、
34龍、41玉、33桂、52玉、
54龍、61玉、53桂、72玉、
74龍、81玉、73桂、72(71)玉、61桂左成、81玉、71成桂、92玉、
93角成、同玉、94龍 まで 23手
最後の桂打に72(71)玉と逃げるのが、本作のワナ。 手数ヒントなしだったら誤解者続出だったかも。
角も捨てて、最終手は龍で締めました。
- 作者:
- 桂馬の特徴を活かした、くるくる詰将棋です。
特に難しいところはないと思います。
大駒と歩だけのすっきりした初形から龍と桂のコンビネーションによる横送り趣向でした。
大駒捨てが入って気持ちのよい収束、最終手94龍が初手14龍と呼応しているのもいい感じです。
それでは、みなさんの感想を。 解答到着順です。
- やまかんさん:
- うまい桂使い。
- 市橋宗士さん:
- 最初19手で詰んで、「あれっ?」とし、本手順に気付く。16手目の玉の逃げ方を間違えていました。
角捨てが見えていたので、思わず「罠」に。手数のヒントがなかったら、気付かなかったでしょう。
あぶない、あぶない。2段目の歩の配置が巧妙な構図、飛と歩、竜と角の対比もまた、作者のセンスが光る。
桂を打って歩を消すなんて、よくぞこの駒数+形で表現されたと思います。
- 凡骨生さん:
- 龍と桂のコンビネーション。
- 池田俊哉さん:
- 龍効きを隠す桂打ちの感触が良い。16手目よろけるところをうっかりしそう
- きたさん:
- 桂を逆から打つ繰り返しが面白い。
- 長谷繁蔵さん:
- 上手く出来ています。19手詰かと思った
- ほいさん:
- あってよかった手数表示。
- やきのりさん:
- ひとつ前に打った桂馬がよく働いてます。私にはちょうどよい難しさでした。
- やよいさん:
- 桂馬を緩めて打つのは、ありがちとは言え中々打ちにくいものです。
「20手台」の表示がなければ、うっかり19手としそうです。
- 隅の老人Bさん:
- 竜と桂のコンビで王を左辺へ誘う。
最後の見せ場は角の捨て、思わず、「うまい!」
持駒趣向もお気に入り。
- S.Kimuraさん:
- 玉がジグザグと動くのが面白いですね.
- 占魚亭さん:
- 竜の利きを消さない桂打ち。
- やぶいりさん:
- 心地よい4拍子。
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