初手は27香しかなさそう。 17玉にどう空き王手するのかが問題です。
・ 21香成とすれば、桂が入手でき、38桂と王手できます。
・ 38桂、25玉のあとは55飛と行きたいところ。 しかし、二枚の角がしっかりガードしています。
22香とすれば11角の利きを止めることができます。 また24香とすれば13角の利きが止まります。
・ 二枚の角の利きを止めても、55飛には24玉と逃げる手があります。 これを防ぐには23香成とすればよさそう。
ということで、全部組み合わせると、趣向手順が完成します。
27香、17玉、21香成、26玉、
27香、17玉、22香成、26玉、
27香、17玉、23香成、26玉、
27香、17玉、24香、26玉、
38桂、25玉、55飛 まで19手
四枚の香で見事に壁が出現しました。 四香連置き趣向。
この趣向は「xx香、xx香合、同香、xx玉、xx香、xx玉」のように香合入りにするのが一般的(例えば趣向詰の分類で取り上げた今村修の作品)。 合駒の香を品切れにするのを目的にシンプルに構成できるからです。 本作品の「xx香、xx玉、xx香、xx玉」型の連置き趣向は珍しく、データベースで検索したところ3作品しかありませんでした。 この型では連置きの意味づけが難しく、3作とも大学院級の手数。
本作は、4つの香移動をそれぞれ簡明な意味づけで実現。 最短手数の四香連置き趣向作品として歴史に残る作品かもしれません。
それでは、みなさんの感想を。 解答到着順です。
- 市原誠さん:
- 飛び道具を扱う楽しさ♪
飛角香が総登場。
- ほいさん(作者):
- なかなか見ない趣向だと思ったのですが…、世界は広い!
- 凡骨生さん:
- 誰もが一度はやってみたい香四打。
- きたさん:
- なるほど、こういう意味付けもあるんだ、と感心。
- 市橋宗士さん:
- 香を打ち、成り、打ち、・・・と反復手順が楽しい。15手目、思わず「成り」としそうになり、ハッと目覚め?る、危ない、危ない。1筋の配置が何んともいえない、どういう発想なんですか? 持駒に香がある時は難解な手順になりがちだけど、短手数で趣向が楽しめる図式。(1五「桂」だったら完璧だった?)
- 長谷繁蔵さん:
- 7手目非限定かな
- S.Kimuraさん:
- 香車をくっつけならないといけないのが面白いですね.
2枚目の香車は成らなくても良いのでしょうか.
7手目は22香不成でもかまいません。 といっても普通は成りますよね。
- ronさん:
- 香車をピュンピュンと打ち上げ、ポンポンと成らせる様から打ち上げ花火を連想しました。
手数の長さを感じさせない爽快な作品だと思います。
打ち上げ花火とはいいえて妙。 初解答、ありがとうございます。 これからもお楽しみください。
- 池田俊哉さん:
- 21桂が取れないと思い込み悩みました。
4枚並べる意味づけが面白いかも(22は非限定?)
- タクさん:
- 打っては進みの繰り返し手順が楽しい。
- 隅の老人Bさん:
- 11角の配置が上手い、これで4本柱が建ちました。
- やまかんさん:
- うまい発想の詰将棋ですね! こんなの思いつくとはうらやましい。
- 占魚亭さん:
- なるほど、壁を作って角の利きを消すわけですね。
|