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詰将棋おもちゃ箱くるくるおもちゃ箱
くるくる展示室 No.162 菅野哲郎さん
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棋譜ファイル(柿木将棋kif形式)

出題時のコメント:

だんだん長く。50手台


三段目に歩が並んでいる局面で1段飛車での尻金追い。 実戦でもよく登場する趣向です。
もちろん、この作者が単なる金追いで終わるはずがありません。 とにかく進めてみましょう。

  51金、42玉、41金、同金、

尻金追いを始めたものの、すぐに金を取られてしまいました。 でも銀を取れたので、31銀と打ち込む手がありそうです。

  31銀、同金、同飛成、62玉、

31銀に52玉と逃げると、41飛成、62玉(同玉は42金まで)、61金、72玉、52龍まで。
31同飛成と金を取ってよく見ると、左右は反転していますが、また尻金追いのできる形になっています。
第2ラウンドの始まりです。

  51金、62玉、61金、72玉、71金、82玉、81金、同金、
  91銀、同金、同飛成、72玉、

またまた反転、第3ラウンドに入ります。

  71金、62玉、61金、52玉、51金、42玉、41金、32玉、31金、22玉、21金、同金、
  11銀、同金、同飛成、32玉、

更に反転、今度が最終ラウンドです。

  31金、42玉、41金、52玉、51金、62玉、61金、72玉、71金、82玉、81金、92玉、
  91金、82玉、81龍 まで51手

最後は金が取られないので、81龍で詰み。

趣向(金銀はがし)の中に別なサブ趣向(金追い)が入っている複合趣向。 ((A×m回)+B)×n回 という構造です。 本作はmが固定でなく毎回増加するのがユニークなところ。 このタイプの趣向はBのところをどう構築するかがポイント。 本作は銀・金をはがして反転する機構が巧妙で、3セットの配置により3回反転、4回の尻金追いを実現しました。

実質二段の枠内でこんなにおもしろい趣向ができるとは、流石菅野さん。 初形も対称に近いきれいな形ですが、手順の途中で、13手目と49手目に対称形になるのに気がつかれたでしょうか。

それでは、みなさんの感想を。 解答到着順です。

ほいさん:
左右に振ってユニークな趣向ですねー。いい感じ。
凡骨生さん:
金のスリ寄りが順に長くなる面白さ!72に歩を置くと早詰めになるのですネ。

72歩を置ければ初形対称になるけど、そううまくはいきません。

長谷繁蔵さん:
面白い発見。初手金を取って金銀4枚使用って意味ないかな。

61金の代わりに、詰方51銀、受方62金? あれ、62銀成に42玉で詰まないなあ。

DD++さん:
一二段目を大掃除。これで1二歩まで消えたらもっときれいでしたがさすがに欲張りすぎですね。
S.Kimuraさん:
尻金で2往復もするとはすごいですね
小林巧さん:
楽しいフーコーの振り子。
手数は長いが、長さを感じさせない。
hiroさん:
最初は苦戦しましたが、急に視界が開けました。
作者の創作の泉は涸れることを知らないように思います。
堀米隆朗さん:
くるくるNo.161に続いて、自身の暗算最長手数記録を大幅更新できました。
ありがとうございます。事情を知らない人に自慢できます(!?)。
いつか、私のような初級者でも暗算で解ける101手詰を製作して下さい(笑)。

くるくる展示室にも100手を超える作品もたまにあります。 といっても、さすがにくるくるでも長手数だと暗算では厳しいですね。 求む、世界一やさしい百手超え >作家のみなさま

池田俊哉さん:
だんだん大きく揺れていく振り子。金銀剥がしにもなるのかな?
隅の老人Bさん:
足の裏を擽すぐられて逃げ惑う王様。
銀から金、金から銀への変身、上手く出来ています。
占魚亭さん:
一本道だが、味のある尻金追い。
嵐田保夫さん:
左右から篩にかけて砂金でも取り出すかのよう。

くるくる展示室No.162 解答:13名 全員正解

  嵐田保夫さん  池田俊哉さん  S.Kimuraさん  小林巧さん
  隅の老人Bさん  占魚亭さん  DD++さん  橋本元希さん
  長谷繁蔵さん  hiroさん  ほいさん  堀米隆朗さん  凡骨生さん

当選者は、全題の解答発表のあと、展示室で発表します。