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詰将棋おもちゃ箱くるくるおもちゃ箱
くるくる展示室 No.136 菅野哲郎さん
くるくるおもちゃ箱
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出題時のコメント:

6×3+?。20手台


いろいろな趣向で楽しませてくれる菅野さん。 さて、今回の趣向は。

初手は23桂不成しかありません。 22玉に31桂成。 すぐに31同玉としてもあとの展開は同じなので、いったん25とと香を取って、23歩と歩を使わせるのが正解です。

これで11から31に、ふた筋ずれて、また同じ形。 どんどん進めましょう。

  23桂不成、22玉、31桂成、25と、23歩、31玉、
  43桂不成、42玉、51桂成、45と、43歩、51玉、
  63桂不成、62玉、71桂成、65と、63歩、71玉、
  83桂、81玉、92と まで21手

桂の捨て送り趣向は前例が多いのですが、またぎ捨てで根元の香を取ってしまうのは本作がはじめて。この2手が入るだけで、趣向の印象がかなり変わりますね。

暗算で解くと、軽快な桂のまたぎ捨て、で終わってしまうかもしれません。
でも、ちゃんと盤に並べると・・・
なんとびっくり。 詰め上がるときれいな市松模様が。

作者: すっきり市松。

そう、本作はくるくる+あぶり出しのダブル趣向だったのです。
あぶり出しに馬ノコなどの趣向を組み込んだ作品はたまに見かけますが、本作は全体がくるくるの趣向手順で、それを進めると市松模様がだんだんできていくという、まさにくるくるアート。
菅野さん、また新しい境地を開拓したようです。

それでは、みなさんの感想を。 解答到着順です。

鈴木康夫さん:
85とは詰上がりの見栄えのためだけの存在でしょうか?
なくても市松ですが、あった方がきれいですね。 飾り駒をきらって無理やり意味付ける作家も多いですが、この程度ならあまり気にせずに楽しめるかな。
凡骨生さん:
市松模様がキレイです。もみじ刈りに行きたくなった。
螽斯さん:
くるくる136,137は手順だけではなく詰め上がりも芸術的ですね。
そう、くるくる137も・・・
中澤照夫さん:
趣向18手、収束3手。
天津包子さん:
キレイな市松模様の詰上り プラス1にビックリ
S.Kimuraさん:
最後に市松模様になって驚きました.
85とは働いていない?
しろねこさん:
桂馬不成、香車の開き王手、歩兵打ちで相手玉を追い詰めるよく見る作品です。
池田俊哉さん:
この発想はなかった!当初暗算で解いていたので、確認のため入力してみてビックリ。
小駒だけの初形-詰め上がりもきれい
上田大輔さん:
初手と3手目をみたとき、老花現象さんの作品(くる展No.133 )を思いだしました。その作品の前半は「打って成って取る」という感じの手順ですが、それとくらべると、玉が成桂を取るタイミングが少し(2手)ずれる。「跳んで成って取って打って取る」という感じでしょうか。そのずれが(時間が引き延ばされるような感じが)見ていて面白かったです。おそらく、と金が香車を取る手(ひとマス下がっていく動き)が、私にはとてもゆっくりとした(ぬたーっと、じたーっと、ぬめりけのある)ものに感じられたために、そのような印象を抱いたのだとおもいます。
わかりにくいかもしれませんが、私はこういう風にこの作品を眺めました。
隅の老人Bさん:
なにげなく追っかけて、最後に吃驚!
綺麗な市松、やりますねぇ。
kbnrkさん:
美しい市松があぶり出されて満足。
占魚亭さん:
市松模様のできあがり。
藤井規之さん:
面白いですね。
渡辺さん:
最初と金で香を取れることを忘れて「早いし歩が余るし」となっていました。

くるくる展示室No.136 解答:15名 全員正解

  天津包子さん  池田俊哉さん  市原誠さん  上田大輔さん  S.Kimuraさん
  螽斯さん  kbnrkさん  しろねこさん  鈴木康夫さん  隅の老人Bさん
  占魚亭さん  中澤照夫さん  藤井規之さん  凡骨生さん  渡辺さん

当選者は、全題の解答発表のあと、展示室で発表します。