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くるくる展示室 No.86 岩田俊二さん 「バトンタッチ」
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出題時のコメント:

アンカーは誰? 30手台


49龍・39角と斜めの銀が連取り趣向を思わせる配置ですが、75角が気になりますね。
まずは進めてみましょう。

  48角、28玉、39角、19玉、28銀、29玉、

初手はこの一手。 続いて17金を取られないように39角と戻ります。
19玉に、すぐに57角では29金合で切れ筋。 28銀が取れない(同金は同角、同玉、27金打)ことを見越した好手で、再び29に呼んでから次の銀を取ります。

  57角、28玉、39角、19玉、28銀、29玉、
  66角、28玉、

ここでちょっとストップ。 続けて銀を取りたいところですが、味方の75角がジャマで84銀が取れません。 といっても75角を消すことはできない・・・そこで、これまで活躍した角から75角に「バトンタッチ」するのが、作者の狙い。

  39角、19玉、28角、同玉、39角、19玉、28銀、29玉、

あとは交代した角に最後まで任せましょう。

  84角、28玉、39角、19玉、28銀、29玉、
  93角成、28玉、39馬、19玉、29馬 まで33手
作者:
ひとつの趣向中に主役の角がもう1枚の角にバトンタッチをして後を引き継ぐというのがねらいです。
今まで作品に命名をしたことがないのですが、初めて命名してみました。
詰将棋の題名は、作品の内容が連想しにくいものが多いけれど、本作の「バトンタッチ」は解いてみて納得。 いい命名です。
趣向作品にプラスアルファの謎解きを加えると暗算では難しくなりがちですが、本作のバトンタッチは趣向手順の流れの中で自然に角の交代が行われるので、これならくるくるでもOKですね。
趣向手順の中での「バトンタッチ」がおもしろく、解答者の感想もここに集中しました。

それでは、みなさんの感想を。 解答到着順です。
小野寺さん:
角をいったん捨てるあたりが工夫だろう。
凡骨生さん:
バトンタッチ巧いですネ。ネーミングも!
中澤照夫さん:
アンカーは75の角が馬になってゴール。
長谷繁蔵さん:
アンカーに「ボク(75角)走るキョリがボクの方が長いからつかれたよ」
75角を66角配置にした方が公平になったかも。
稲葉上さん:
四銀と角を追加して楽しいくるくる。
17手目がポイント。惰性で銀を打つと万事休す。
onakaponさん:
岩田さんと老化現象さんの作品は兄弟みたいに似たものでアイデアがよく解いていて思わずにっこりしました。
嵐田保夫さん:
便秘(失礼)が解消したような気持ちいい作品。
しろねこさん:
17金と角の行ったり来たりで最後に馬で仕留める。銀を取り玉を責める。
利波さん:
75角を入れてワンサイクル長くしたところが巧い。
大森常一さん:
1枚目の角は結局邪魔になってしまう。
タクさん:
角を取り換えるバトンタッチが面白い。
隅の老人Bさん:
後は任せたとバトンタッチ。続く走者もゴ−ル目指して、好走。
今回の一等賞?
S.Kimuraさん:
単に連取りするだけでなく,途中で入れ替わるのが面白いと思いました.

くるくる展示室No.86 解答:15名 全員正解(下記)

  嵐田保夫さん  稲葉上さん  S.Kimuraさん  大森常一さん  onakaponさん
  小野寺さん  くまさん  しろねこさん  隅の老人Bさん  タクさん
  躑躅さん  利波さん  中澤照夫さん  長谷繁蔵さん  凡骨生さん

当選者は、全題の解答発表のあと、展示室で発表します。