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詰将棋おもちゃ箱くるくるおもちゃ箱
くるくる展示室 No.51 ドうえもんさん
くるくるおもちゃ箱
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出題時のコメント:

くるくるとしては難しいかも。 美しいパズル趣向詰。37手。


くるくる展示室や記録展示室で大活躍、力をつけて来たドうえもんさんのパズル趣向詰。

使用駒わずか8枚のきれいな形ですが、暗算ではかなり難しい。
一つは、馬角で斜めに追う趣向の中で玉がいつでも戻れるので、その変化を読まなければならない。
もう一つは、単純に追うだけでは千日手になってしまうので、どこかで変化しなければならないからです。

王手は限られているので、とにかく手順を進めてみましょう。

  68馬、48玉、
  57馬、37玉、 (59玉は68角まで。同金は同角、37玉、27金まで)
  46馬、26玉、 (48玉は57角、同金(59玉は37馬)、同馬、37玉、27金まで)
  35馬、15玉、 (37玉は46角でAに直結して早い)
  24馬、26玉、
  35角、37玉、
  46角、48玉、 (26玉は35馬、15玉、37角まで)
  57角、37玉、 (59玉は15馬まで)
  46馬、26玉、
  35馬、37玉、 (15玉は48角まで)
A 46角、48玉、

馬角で追いながら、少しずつ狭めていきます。
46角、48玉まで行きつくと、57角では37玉で元に戻ってしまうので、別な手段を考えないといけません。

  26馬、39玉、
  17馬、48玉、

一転して、こちらの斜め筋で追います。 66金の配置は、ここで57角の早詰を防ぐ意味。
ここで26馬では、また千日手。 打開の一手は・・・

  37角!、同玉、

37角が決め手の捨て駒でした。 以下、意外にももう一つの別な馬追い趣向が始まり、初形59玉の対称点15玉できれいに収束します。

  27馬、48玉、49馬、37玉、38馬、26玉、27馬、15玉、16馬 まで37手

銀4枚だけの舞台装置で3種類の追い方を入れた気の利いたパズル。 すべて馬角の王手で不純物も入らず、その角も消えるなど文句のつけようがない作品。 完成品といえるでしょう。

それでは、みなさんの感想を。 解答到着順です。

真Tさん:
角と馬の位置変換。収束までリズムが崩れず楽しめました。
中澤照夫さん:
23手目26馬が局面打開の好手。フィニッシュも素晴らしい。
護堂浩之さん:
これも、既成の減衰運動がどう終わるのか、と思っていたら、こんな展開になるとはちょっと予想外だった。簡略な図なので、存在価値はあるかも。
S.Kimuraさん:
収束に梃刷りましたが,玉が銀の背後を斜めに動くのは楽しかったです.
鈴木康夫さん:
49から16にも攻め方の効きのあるダイアゴナルが有る事になかなか気づけませんでした。
隅の老人Bさん:
くるくるは易しい?上り下りの変化読み、難しいよ。
「難しいくるくる」コーナーを作って出題するんでしたか (^^;
コマンさん:
シンプルで巧い構成。
長谷繁蔵さん:
収束面白い!
東海さん:
固定銀の間を角と王がいったりきたり。解いていて、とても楽しい。
小峰耕希さん:
玉が逃げ出した時に対応出来る形は1つだけ、という明快な論理に支えられている。
たくぼんさん:
振り子のようにだんだん振り幅が狭くなるのがリアルです

くるくる展示室No.51 解答:11名 全員正解(下記)

  S.Kimuraさん  護堂浩之さん  コマンさん  小峰耕希さん  鈴木康夫さん
  隅の老人Bさん  たくぼんさん  東海さん  中澤照夫さん  長谷繁蔵さん
  真Tさん

当選者は、全題の解答発表のあと、展示室で発表します。