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詰将棋おもちゃ箱くるくるおもちゃ箱
くるくる展示室 No.44 老花現象さん
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出題時のコメント:

金があれば1手詰。 銀だとスルリスルリと。 23手。


安心ブランドの老花現象さんですが、本作はちょっと難しかったかもしれません。
銀がたくさん持駒に。 といっても24銀打、35銀打と打っていっては4枚ではとても足りません。
24銀打から35銀引、46銀引と、角の利きを利用して一枚の銀で追いかけるのがポイント。
金追いはよく見かけますが、銀追いは作例も少なく、新鮮な感じですね。
まだ銀が3枚もあるので、戻れば簡単。 さてどこまで行けるのでしょう。

  24銀、34玉、35銀、45玉、46銀、56玉、57銀、67玉、68銀、78玉、79銀、67玉、

なんと一直線に最後まで行ってしまいました。 79銀に左に逃げられそうですが?
79銀に87玉なら、88銀打、96玉、85銀、95玉、96銀打、86玉、68角成まで。 ぴったり捕まります。
89玉は78銀打、77玉は68角成で簡単。 79銀には67玉と折り返すしかありません。
ここで、68角成、56玉、57銀として、46銀、35銀と再び銀で追い戻すのが、いかにもそれらしい手順。
しかし、24銀に22玉と逃げられて、23銀打、同金、同銀成と迫ってもわずかに届きません。
この順でも一局できそうですが、作者は更におもしろい順を用意していました。

  68銀打、56玉、57銀、45玉、
  46銀打、
34玉、35銀、23玉、

1枚の銀を二段活用しては次の銀にバトンタッチ。
57銀から46銀と三段活用すると、56玉、57銀打、67玉、68銀引、58玉、67銀打、69玉、78銀直、68玉、57銀、79玉、68銀、88玉できわどく逃れ。
35銀から24銀の三段活用も34玉と戻られて、35銀打、45玉、46銀引、34玉では千日手。 かといって24銀打では14玉で詰みません。
じつは、ここまでくれば3手詰。 最後は14銀の捨て駒で締めました。

  14銀、同玉、24角成 まで23手

往復の2種類の銀追い、収束も銀捨てと、銀をテーマとしたおもしろい趣向詰でした。

作者:
「タコ銀」の往復

本作では紛れとしてでてきた復路の銀追いですが、この順で2往復する七條兼三さんの作品があります。 あわせてご鑑賞ください。

それでは、みなさんの感想を。 解答到着順です。

鈴木康夫さん:
この図で玉が左に逃げられない様に出来ているのが、解いた後でも信じられません。
左隅に何もないところできれいに折り返すのはうまいですね。
中澤照夫さん:
スルリスルリと逃げる玉を追い戻す。着地もピタリ決まっている。
長谷繁蔵さん:
収束上手く決まるし変化も上手く詰む
桑田倫彦さん:
(くる展45と記録展10以外は)自力で解けず、コンピュータに助けてもらいました。
変化が良く分からずギブアップ。もう少し考えればギブアップする必要はなかったのに。
展示室はコンピュータ解答OKです。鑑賞したあとはぜひ感想を >みなさん
真Tさん:
最後の銀捨が嬉しいです。
隅の老人Bさん:
長年付き合った銀嬢とは別れて、次の相手を捜します。
次から次へと・・・
S.Kimuraさん:
斜めの往復が綺麗ですね.12手目で左辺に逃げられそうでしたが,何とか捕まえられました.
涼秋さん:
エスカレーターで遊んでいたら、危ないと降ろされてしまいました
たくぼんさん:
1四銀に気付かず冷や汗をかかされました。難しかった。
井上順一さん:
銀が足りないと思ったが、捨てる手があった。
収束の銀捨てが好評でした。 くるくるでもこういう収束ならあった方がいいですね。

くるくる展示室No.44 解答:10名 全員正解(下記)

  井上順一さん  S.Kimuraさん  桑田倫彦さん  鈴木康夫さん  隅の老人Bさん
  たくぼんさん  中澤照夫さん  長谷繁蔵さん  真・Tさん  涼秋さん

当選者は、全題の解答発表のあと、展示室で発表します。

鈴木康夫さん:
今回の出題が2006年12月でなく2007年1月になっていて
締め切りまで二ヵ月あるのは記録展示室10の超長手数問題のためでしょうか?

正月は年賀詰展示室があるので、12月・1月は恒例でまとめて出題しています。
2か月あるということで6題出題したんですが、すべて20手以上で400手台もあって、ボリュームが多すぎたと反省。
解答していただいた10名の方には大感謝です。