![]() 次へ |
詰将棋おもちゃ箱 − くるくるおもちゃ箱 くるくる展示室 No.33 老花現象さん |
![]() くるくるおもちゃ箱 |
|
パッと見て斜めのレールが目につきます。 初手は55飛よりないところ。これに対し46玉は56飛の一手詰ですから、66玉は必然。 続いて56飛、67玉、と、ここまでくれば趣向が見えてきます。そう、飛車ノコです。 55飛、66玉、56飛、67玉、 66飛、77玉、67飛、78玉、 77飛、88玉、78飛、89玉、 88飛、99玉、89飛、98玉、 99飛 まで17手 飛車がジグザグに鋸の歯のように移動するところから、飛車ノコと呼ばれています。 飛車ノコの元祖作品は将棋図巧第43番(詰将棋博物館BLOG)。18角・19角の利きを利用して28の飛が27-37-36-46-45と鋸状に動く趣向です。そのあとまた28まで戻る1往復の飛車ノコ。この作品では、玉は45と55を行ったり来たりするだけで、飛車は角の空き王手で鋸状に移動します。 飛車の直接王手で、玉も飛車と一緒に移動する飛車ノコは、将棋舞玉第100番(詰将棋博物館BLOG)が第1号。角は1枚だけ利いていて、両王手と飛車の直接王手を交互に繰り返す飛車ノコです。 本局のように、両王手で玉が飛車と一緒に移動する飛車ノコは、古図式にはなく、有馬康晴・将棋月報1942年7月(早詰)が最初でしょうか。99角・89角型で、飛車が88-78- ・・・ -44-34と移動します。 詰将棋データベースで調べてみたら、意外にも、飛車ノコは上記3局と、もう1局OT生・詰パラ1967年12月読者サロン(早詰)があるだけでした。いずれも盤面いっぱいの大作で、くるくるで出題できるシンプルな飛車ノコは本局が初めてです。 ところで、出題の言葉で「本局は記録作かも」と書きました。連続両王手(8回)の記録と思われた解答者が多かったのですが、本局は「全着手1枚の飛車の長手数記録」でした(記録に挑戦!には未掲載の項目)。 連続両王手の記録ははっきりしませんが、くるくるNo.15(金ノコ)は連続両王手10回で、後半19手だけ取り出すと、全着手両王手。82金からスタートすれば13回にできますね。また、くるくるNo.36(銀ノコ)は両王手14回で、初手から全着手両王手です。連続両王手の記録をご存知の方はおもちゃ箱掲示板で教えてください。
|
この方がくるくるらしかったかも。これなら「全着手1枚の飛21手」で、記録更新。 それでは、みなさんの感想を。 解答到着順です。
|
くるくる展示室No.33 解答:15名 全員正解(下記) 石堂郁夫さん 井上順一さん S.Kimuraさん 吉川慎耶さん 当選者は、全題の解答発表のあと、展示室で発表します。 |