安南詰で展示室デビューを果たした北川さん、今回は普通の詰将棋でのお目見えです。
いかにもくるくるらしいきれいな形。 初手は桂跳ねしかありません。 さて、15桂と35桂、どちらを跳ねますか?
23桂左不成と35桂を跳ねるのは、同金や同飛と取ってくれれば同桂不成で簡単ですが、取らずに12玉と逃げられると、11桂成、13玉で脱出されてしまいます。
なので、23桂右不成と15の桂で両王手(23桂右成では合駒が利いてアウト)。 これなら21玉と逃げる一手です。 これに対して11ではなく31桂成と二段跳ねするのが、32玉を許さない好手。
23桂右不成、21玉、31桂成、同玉、
よく見ると最初と同じ形なので、続いてポンポン行きましょう(今度は23桂不成と右に跳ねる王手もありますが、41玉、31桂成、52玉でダメ)。
43桂右不成、41玉、51桂成、同玉、
63桂右不成、61玉、71桂成、同玉、
83桂不成、81玉、91桂成 まで15手
最後の桂成は取れないので、このまま詰み。
二段跳ね四連続という、全着手桂だけの軽快な趣向詰でした。
シンプルな形だけに、作者は類似作を気にされていました。 2・4・6・8筋の香で桂跳・桂捨する「またぎ捨て」と呼ばれる趣向は昔からありますが、本局の形はデータベースにもなく、立派な新作です。
ところで、次のような解答をいただきました。
23桂右不成、21玉、11香成、32玉、43桂右成、51玉、31香成 51玉、
63桂右不成、61玉、51香成、72玉、83桂成、81玉、71香成 まで15手
23桂右不成、21玉、11桂成、31玉、43桂右不成、41玉、31桂成、51玉、
63桂右不成、61玉、51桂成、71玉、83桂右不成、81玉、91桂成 まで15手
本局では、前者は6手目23玉、後者は4手目32玉で詰みませんが、同じような形でもちょっと変えればまた別な趣向手順が成立するのはおもしろいですね。
これも趣向詰の楽しみの一つということで、あえて紹介させていただきました。
それでは、みなさんの感想を。 解答到着順です。
- コマンさん:
- ポンポンポンポンとリズムに乗りました。
- 中澤照夫さん:
- リズミカルに解ける。
- 涼秋さん:
- 初形を見れば手順は直ぐ判りますがリズムが良いですね。最後も9一桂成でないとパターンが崩れます。
- 長谷繁蔵さん:
- 93飛余詰防止でなく最終手限定のためでした
最終手非限定は一般には許容範囲ですが、本局では限定したいところ。
- tko001さん:
- 初めてメールいたします。
見た目面白そうな詰め将棋につられて、気がついたら解答を試みておりました。
はじめまして。 tko001さんも詰将棋を創作されるとのことで見せていただきましたが、形や手順に趣向を凝らした作品が多く、楽しめました。
これからもよろしくお願いします。
- 小峰耕希さん:
- 一目で解けた〜♪ と思ったが、最終手をうっかり歩成にしてた。
- 隅の老人Bさん:
- 桂がピョンピョン、楽しいな。攻め手は総て桂、これは初めて?
全着手桂の四桂詰があります。
- S.Kimuraさん:
- 桂馬4枚の連続ジャンプは見事です.
- 井上順一さん:
- 桂の2段跳び4回。
- たくぼんさん:
- 攻め方はオール桂着手ですね。心地よいリズム感です
- toshiさん:
- 4つの桂馬が同じ方向に不成,成だけで詰むなんて.
同じ方向だけの全着手桂は、もしかしたら初めて?
- どかん5号さん:
- 桂ハネ、成り捨ての軽快さ。93飛の配置で最終手まで桂馬限定ですね。
- チャモさん:
- 騎馬隊の猛突進ですね。
初解答、ありがとうございます。
チャモさんは中将棋やフェアリーで活躍されている方。
詰中将棋のくるくるとか、展示室で出題してみませんか。
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