双方協力して最短手順で打歩詰にせよ、という問題です。
持駒なしなので、打歩詰にするためには当然歩を合駒させて取らなければなりません。
また馬と歩だけでは打歩詰にできないので、何かもう1枚合駒させる必要があります。
そう考えれば、強い駒を入手した方が詰めやすいので、飛合させるのがよさそう。
例えば、53馬、61玉、43馬、52飛合、同馬、とすれば飛を入手できます。
このあと、71玉に91飛、81歩合、同飛不成、72玉、83飛成、71玉、72歩まで? あれ、13手かかってしまいました。
74飛と縦から攻めても、73歩合、同飛成、81玉、72龍、91玉、92歩でやっぱり13手。
どこで間違えたのでしょう。
実は初手の53馬が誤りで、正解は43馬(左右対称なので63馬でも同様)、51玉、33馬、42飛合、同馬と飛を取る手でした。
さっきとは盤端との距離が違うので、62玉に92飛という手が成立して11手で詰みます。
43馬、51玉、33馬、42飛合、同馬、62玉、92飛、82歩合、
同飛成、61玉、62歩 まで11手
作者 「打歩にしようと端に玉を寄せることを考えると初手は53馬、61玉、43馬、52合…と進めることになると思いますが、あえて43馬、51玉、33馬……と緩めて攻めます。
こうすることで92飛のスペースが生まれるという寸法です。」
端で詰まそうとするとどうやっても13手。
飛を入手すれば端でなくても打歩詰にできることに思い当れば解決します。
初形がシンプルで手が限られているので、打歩協力詰の入門にぴったりの作品でした。
それでは、みなさんの感想を。 解答到着順です。
- 井上かぴさん:
- 馬で歩をもらうとどうやっても手数が足りず、ようやく飛合に気づきました。
- 山下誠さん:
- 最終的な馬の位置をどこにするかで十分悩みました。
- inokosatoshiさん:
- 初めてこの種の問題を解きました。11王、12歩打の筋しか思い浮かばず、13手になってしまう…3日かかりました。
- 占魚亭さん:
- 初形・詰上り・手順、いずれも綺麗。
- S.Kimuraさん:
- 合駒の飛車を打って,歩合させることに気づいたので,何とか解けました.
カピタン展が自力で解けたのは久し振りかも.
- おかもとさん:
- 最初、53玉の形で考えていてえらく悩んだが、よくみたら52玉だった。
馬が遠ざかるのがちょっとした工夫。
- たくぼんさん:
- 初手53馬なら筋が足りなくなるのが面白いです
- 中村丈志さん:
- 中合の好手ですね。
- 山路大輔さん:
- 詰上がりから考えると、打歩詰の局面を作るなら端を利用した方が効率が良さそうだが…大いなる間違いだった。
- 池田俊哉さん:
- すぐに歩を入手したくなるがまずは飛を手に入れて攻め駒を増やす
飛が最遠限定になっているのも当然ながらうまい
|