おもちゃ箱では初めて登場した点鏡ルールの協力詰。 点鏡ルールは昨年驫飛龍さんが提案した新しいルールです。 これから発展していくと思いますので、この機会に覚えてしまいましょう。
本作は点鏡ルールの特徴をフルに活かした手順で、ルールを覚えるにはぴったりの作品。
といっても、このルールに慣れていないと解くのは大変です。
持駒が銀1枚しかなく、3手目に入手できる駒もないので、この銀で詰めるしかありません。
現在玉は角の動きですが、角や玉の動きでは銀1枚では詰まないのは明らかなので、何かほかの弱い駒を発生させて玉の動きをその駒に変えることを考えましょう。
1手目 銀打の王手。
2手目 銀の点対称位置に弱い駒を打って、銀の動きを変えて王手回避。
3手目 弱い駒になった銀を移動して王手。
4手目 弱い駒の点対称位置に玉が移動。
5手目 銀が移動して王手で詰み。
行き所のない駒の発生はルール上OKなので、桂香歩を発生させて、玉を行き所のない駒にするのが良さそうです。
玉は角の動きなので、19に行かせて桂香歩の動きにできれば行き所がなくなります。
初手19銀に91に駒を打って防ぐのが点鏡独特の受け。
91に打つ駒は歩・香・桂いずれも考えられますが、19銀がその駒の動きになってしまうので、91歩(91桂)では次に動けるのは18銀(27銀)しかなく、王手になりません。
91香なら次に17銀が王手になるので、これが正解です。
19銀、91香、17銀、19玉、28銀 まで5手
28銀は82に角がいるので角の動きで、確かに19玉に王手をかけています。 一見同角ととられそうですが、82角は銀の動きになっているので大丈夫、これで詰め上がりです。
作者 「点鏡は、驫飛龍氏考案のルール(2018年8月、Twitterで発表)。
fmzaで検討できるようになったので、いろいろ試して遊んでいます。
本作のポイントは2手目の香打ち。
・攻方銀の性能の変化
・4手目に玉を19に移動させて性能を変化させ、動けなくする
上記2つの効果があります。
ちなみに、3九とは余詰(初手3九銀以下)消しのための配置です」
敵味方どちらでも動きが変化する、ちょっと過激なルール。 本作を見ると、いろいろおもしろい作品が作れそうな気がしてきますね。 皆さんもいかがですか。
Web Fairy Paradise 第127号、第128号、第129号(PDF)
でも点鏡協力詰が出題されているので、興味を持たれた方はこちらも挑戦してみてください。
それでは、みなさんの感想を。 解答到着順です。
- のくせにさん:
- 点鏡ルールフル稼働。
- 金少桂さん:
- 玉を行き所のない駒にするにはどうすればよいかを考えて解きました。
初めてみるルールですが、点対称の離れた地点も活用していて面白いです。
- 山下誠さん:
- 玉の性能を極力落とすことを考える。
- S.Kimuraさん:
- 点対象の位置に駒を打って攻方を助けることに気付くまで,しばらく時間がかかりました.
- 津久井康雄さん:
- 点鏡詰、初めてです。2手目に駒を打たせることに気づくまで一苦労。面白かったです。
- 占魚亭さん:
- 自作。点鏡ルールの感覚を掴んでいただければと思います。
- 池田俊哉さん:
- ガイダンスにしては手ごわい。91香が点鏡らしい妙手
- 小山邦明さん:
- 点鏡ルールを残念ながら理解できず。
解説をごらんください。
わからないことがあれば、おもちゃ箱掲示板や
メールで遠慮なくご質問を。
- おかもとさん:
- なるほど、これで詰んでいる……
- 波多野賢太郎さん:
- 短い手数でもかなり頭を使って面白かったです。1九で香と化した玉が滑稽ですね。
- 諏訪冬葉さん:
- △82角の存在理由に迷いました。
82角がないと、28銀に82歩とかの受けがあって、まだ詰んでないんですね。
- たくぼんさん:
- 銀の3角攻めと玉の利きを無くす91香の限定が上手い。
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