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詰将棋おもちゃ箱カピタンリバイバル
カピタン展示室 No.24 金少桂さん
王・玉は√65リーパー
カピタンリバイバル
カピタンリバイバル


王・玉は√65リーパー (長さルート65のマスに動ける)
出題時のコメント:

広いようで意外に狭い 10手台

√65リーパーの動き カピタン展示室 No.24横に1縦に8、横に8縦に1、
横に4縦に7、横に7縦に4の
16箇所のマスに動ける
(途中に駒があっても飛び越せる)

カピタン展示室No.24 金少桂リーパーとは、桂馬のように間に駒があっても飛び越して移動する駒の総称。 これに対して飛角香のように合駒が利く駒は、総称してライダーと呼びます。 いずれもチェスから来た用語です。

√65リーパーは、将棋盤の隣のマスとの距離を1として、長さルート65のマスに動けるリーパー。 計算すると、横に1縦に8、横に8縦に1、横に4縦に7、横に7縦に4の組み合わせだけがルート65になります。

本作では、51玉と52玉が√65リーパー。例えば51玉なら、18、98、49、69に動けることになります。 最大で16か所動ける√65リーパーですが、9×9の将棋盤ではだいたいの利きは盤の外、案外不自由なんですね。

といっても、イメージがわかないので、81か所のマスにいる√65リーパーがどこのマスに移動できるのか、図にしてみました。

ルート65リーパーの移動パターン

見てわかるように、動けるマスは1か所から4か所。上にでてくる56のマス以外では全く動けません。

このグラフで詰方の利きなどで実際には動けないマスをつぶしていけばよいのですが、本作は持駒を単純に打っていっただけでは駒が足りなくて追い詰められません。 打った駒の活用も含めて考える必要があるわけです。

結局はしらみつぶしで最長手順を求めるしかなさそう。 最長で19手が正解です。

  42銀、69玉、78銀、22玉、33銀不成、96玉、87銀、15玉、
  24銀不成、94玉、83銀、28玉、29歩、61玉、72銀成(不成)、79玉、
  88銀、32玉、23銀成(不成)または33銀成(不成) まで19手

これ以外の逃げ方はすべて17手以下で詰むことを確認しておきましょう。

(51玉) 42銀
  69玉 78銀
    22玉 33銀不成 96玉 87銀
      15玉 24銀不成
        94玉 83銀 28玉 29歩 61玉 72銀成・不成
          79玉 88銀 32玉 23(33)銀成・不成迄19手(作意)
        81玉 72銀 79玉 88銀 32玉 33銀成迄15手
        89玉 78銀 91玉 92銀 25玉 26銀迄15手
      17玉 18歩 83玉 74銀迄11手
    71玉 72歩 38玉 27銀迄7手
  49玉 38銀
    82玉 83銀 16玉 27銀
      95玉 94銀成
        14玉 15歩 88玉 97銀迄13手
        21玉 31銀成
          39玉 28銀 72玉 83成銀迄15手
          68玉 77銀迄13手
        29玉 38銀 11玉 22銀
          92玉 93成銀 27玉 27銀迄17手
          85玉 95成銀迄15手
      97玉 98歩 23玉 33銀成迄11手
  98玉 87銀
    17玉 18歩 83玉 74銀迄7手
    24玉 25銀迄5手
  18玉 27銀
    97玉 98歩 23玉 33銀成迄7手
    84玉 85銀迄5手

作者 「発想の原点は、だいぶ前にどこかで見かけた、5-Leaperと√50-Leaperの問題です。
他にもできる数字はないかと探したところ、√65が面白そうだったので、これを用いて創ってみました。
盤の広さに対して玉の移動距離がぎりぎりなので、広いようでも窮屈な玉です。
本作の狙いは、この玉を、不足気味の5枚の手駒で如何に追い詰めるかというパズル的な手順です。
カピタン展示室が最近特に寂しい気がします。なので、この作品をきっかけにまた賑わってくれると嬉しいです。
特に、√65-Leaper玉は面白い作品がいろいろ創れそうなので、これに触発された方々が新たな面白い作品を創ってくださると作者冥利に尽きます(他の方が創ったものも解いてみたいですし)。」


動き方が意外に限定されているので、おもしろい作品ができる可能性はいろいろありそうです。 人間にはかなり先が読みにくいから、短手数の作品や趣向詰などがいいかも。

それでは、みなさんの感想を。 解答到着順です。

キリギリスさん:
ちょっと感覚がつかめませんでした。
小山邦明さん:
このルールの作品を初めて取り組みましたが、収束形は想像できず解き方もわからないので、枝分かれ手順を丹念に読む事にしました。 ただ、途中の着手の選択もいろいろあるので大変でした。 結局、最長になったと思われる手順で解答しますが、最終手が非限定になってしまったので不正解のような気がします。 このような作品をどのようにして創作や検討をされているのかに興味を持ちました。

お見事正解です。 最終手の非限定、この程度はあまり気にしなくていいかと思います。 フェアリーの検討、協力詰系はだいたいfmOnsite Fairy Mate)でできますが、本作は自力で検討するしかないので大変。 上田吉一さんが詰パラ700号の表紙のことばで書かれている夢のソフトが欲しいですね。

隅の老人Bさん:
爺には新ル−ル、理解できず。解説を待つ。
S.Kimuraさん:
1か所にしか移動できないマスがあるので,そこに追い詰めたら詰みそうですが,持駒だけでは捕まりそうになく,断念しました.
池田俊哉さん:
「広いようで意外に狭い」とはいえ、玉の動きが頭に入らず、結局はエクセルに分岐を打って全検することに...
単純な駒打ちにとどまらず、銀が何段階か活用できたのはうまい
占魚亭さん(37銀まで13手解):
自信ありません。リーパー系は苦手です。
ご確認いただき、13手で詰んでいるようでしたら手順をご連絡ください。
やぶいりさん:
飛距離が大きくて疲れました。
たくぼんさん:
銀の活用がポイント。それにしても利きが分かりにくいわ

たくぼんさん、最後2手書き忘れてますよ。 実質解けているので正解として扱いました。


カピタン展示室No.24 解答:5名 正解4名

  池田俊哉さん  小山邦明さん  たくぼんさん  やぶいりさん

当選者は、全題の解答発表のあと、展示室で発表します。