よもやま話大道棋全短評　大道棋４８　加藤徹

詰パラでの結果発表時の解説

　85銀引、93玉、62飛成、イ82桂合、Ａ94銀打、92玉、
Ｂ82角成、同香、84桂、81玉、61龍、71歩合、
　72桂成、92玉、93飛迄15手。

イ 82歩合は同角成、同香、94歩以下。
Ａ・Ｂは逆順でも同じ。

92飛成、83飛成、85銀引から81飛成の既存の３つの誘い手に加えて、

• 85銀上、95玉、62角成、同龍、96銀
• 83銀不成、84玉、76桂、73玉、62角成、同龍、74銀

など誘い手が増えている。

逆王手の底が浅いこと、本手順が見えやすいことから、解答者全員正解だった。

解説・全短評

なし３類型（右図）の双玉版。 この類型は誘い手はいい味なのに、右側の離れた飛角が怪しすぎるのがネックです。 この飛角は、８６銀引、９４玉、８１飛成のとき７２馬で、９５香を同飛と取って逃れるための配置。 そこで双玉にすることでこの順に別な逃れ順を作って、右側の飛角を不要にしたのが今回の問題です。

おもちゃ箱では、ドキドキ展示室No.７２でもなし３類型の双玉版を出題したことがあるので、あわせてごらんください。

本作は本手順が弱いので実戦価値は微妙ですが、誘い手は元の類型よりも増加しています。

• ９２飛成、同香、８５銀引まで
  （９２飛成、８４玉、９４龍、同玉、８５銀引まで）
• ８３飛成、同香、８５銀引まで
• ８５銀引、９３玉、８１飛成、７１銀、９４香まで

といったとっころが元々ある誘い手。

• ９２飛成、８４玉、６２角成、同龍、８５銀打まで
• ８５銀引、９３玉、６２飛成、７１龍、９４銀打まで
• ８５銀上、９５玉、６２角成、同龍、９６銀打まで
• ８３銀不成、８４玉、７６桂、７３玉、６２角成、同龍、７４銀打まで

といった、６２銀を取るのが新しい誘い手です。

読みにくい本手順にできたら、実戦価値のあるおもしろい問題になりそうですね。

それでは、解答者のみなさんの感想を。 解答到着順です。

安井豊さん：

罠にハマってるかも...

柿本米蔵さん：

６一龍に注意して大変楽しく詰めました。

小山邦明さん：

実戦的に62銀を取りにいく手順を最初に考えた事と5手目と7手目が手順前後でも良さそうなので トレーニング問題より早く解けました。 77金は紛れ駒だと思いますが、活用させにくい感じです。

中村丈志さん：

6二飛成と銀をとりながら自玉王手を防ぐ発想がなかなか浮かばなかったです。

原田雄二さん：

トレーニング問題と違って、３手目は62飛成でした。

竹中健一さん：

俗手のこの手順で詰むのは意外でした。
77金は紛れを増やす狙いで実質は不要駒ですか…
この形はこれからまだまだ発展しそうですね！

鳥本敦史さん：

一発で解に入ったので合っているか不安になってしまいます。
改悪（？）案を練ってみました。

更にコンパクトに。 次回のよもやま話（詰パラ１０月号）で紹介させていただきました。

中沢照夫さん：

最後はベタベタになり安心。

松崎敬さん：

８２桂でねばってますね。

藤川薫さん：

トレーニングも銀引だと錯覚してあせりました。

稲田常利さん：

大道詰将棋､興味をもって拝見しています｡

出崎守さん：

手数は短かいのですが流れが奇麗に感じました。

藤野勝好さん：

今回は正解者が多そうだ。

占魚亭さん：

重い手順だが、頭数手を読みきれば後はスラスラ。 実戦には向かない感じでしょうか。

竹園政秀さん：

飛で銀をぬく。 １２手目非限定合

よもやま話　大道棋４８　解答：１８名　全員正解

正解者、当選者は詰将棋パラダイス（通称詰パラ）２０１８年１０月号をご参照ください。

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