なし3類型の双玉版。
なし3類型(左図)は「誘い手はまずまずだが、離れた飛角が目障りで実戦には向かない。」のがネック。
この飛角は「86銀引、94玉、81飛成、72香、95香まで」の誘い手に対し、4手目72馬と取って35飛を95に利かせて逃れるための配置です。
そこで、この逃れ順を逆王手で逃れるようにすることで、離れた飛角をなくし、コンパクトにしてみました。
「銀引いて空き王手で香を取れば香打ちまで。」
と手を出すと、85銀引、93玉、81飛成、71飛が逆王手で失敗。
「82の飛がなければ85銀引の1手詰。 ああ、邪魔駒というやつだな。 わかった、92飛成だ。」
92飛成、同香、85銀引となれば確かに詰み。 なので92飛成には84玉とかわします。
「84玉なら83龍まで? あっ香が利いてる。」
「それじゃ94龍と捨てて、同玉、85銀引までだ。」
と思いきや同玉でなく同香で奉納。
「92じゃなく83に捨てればよいのかな。」
83飛成、同香、85銀引まで? いや、これも同香でダメ。
85銀引に執着すると、この問題は一生詰みません。 正解は83銀不成。
84玉で逃げだされそうですが、85歩、73玉、72飛成以下11手でぴったり捕まります。
この解答もありましたが、実は83銀不成には93玉と手数延ばしするのが正解で13手。
手数延ばしだけではなく、93玉の時点でも、81飛成や72飛成、92銀成や94銀成など誘い手がいっぱい。
実質解けているので、11手解も正解として扱いました。
83銀不成、93玉、92飛成、84玉、85歩、73玉、72龍、64玉、
74龍、55玉、44龍、65玉、74銀不成 まで13手
それではみなさんの感想を。解答到着順です。
- 蛇塚の坂本さん:
- 遠見の角が本領発揮と言いたい。
- 山下誠さん:
- 初手、いきなり9二飛成に誘われる。
- 小山邦明さん:
- 初手83銀不成をした時に玉の逃げ方が2通りで、84と逃げた時に85歩が打歩詰にならないので安心して解けました。
- 鳥本敦史さん:
- 逆王手の筋があり捕まえるのが大変でした。意外性のある手順。
- 長谷繁蔵さん:
- 初手92飛成かと思ったが並べていて83銀を発見
62角成に73香合かと思ったが違っていた
56歩に脱出防止と余詰防止の一石二鳥かな
- 市橋宗士さん:
- 双玉なので、変化が読み切れず、いまだ五里「夢」中、罠(らしき筋)が一杯で正解に辿りつけず、飛香の直射がまぶしい・・・
(ごめんなさい、解けてないので感想だけです・・・)
飛香が受けによく効いていますね。 解けてなくても感想は大歓迎ですよ。
- S.Kimuraさん:
- 2問目も詰将棋対戦をしました.
初手と3手目になかなか気づかず,龍や角を取られて苦戦していました.
そのため,ようやく85歩にたどり着いて,龍を回ったらあっけなく詰んだという感じでした.
- 占魚亭さん:
- 銀のスイッチバックでフィニッシュ、上手い。
- 高田明浩さん:
- 2手目、怖いけど93に一回行くのかな?
正解です。 93玉の時にもいろいろ誘い手がありますね。
- 池田俊哉さん:
- 初手83銀は最後に考える一着。56歩が退路封鎖になっていた
実は56歩はなくても詰みます。 考えてみてください。
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