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よもやま話大道棋全短評 大道棋21 小山邦明さん
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出題: 詰将棋パラダイス2013年12月号 大道棋よもやま話 第21回
結果発表: 詰将棋パラダイス2014年2月号 大道棋よもやま話 第22回

詰パラでの結果発表時の解説

よもやま話大道棋21 小山邦明74飛、84角、同金、95玉、94馬、96玉、85馬、97玉、
 88銀、98玉、76馬、88玉、77馬、98玉、43角、89玉、
 34角成、98玉、43馬、76桂合、同馬右、89玉、67馬引、98玉、
 88馬、同玉、78飛、97玉、89桂、96玉、88桂、87玉、
 77馬、98玉、96桂、89玉、88馬迄37手。

44飛は54桂合、同飛、84角で逃れ。
同飛は同金、96玉、78角以下。
同玉は33角、77桂合、同角成、98玉、76馬引、89玉、67馬引以下。
89玉は78馬以下。76歩合は同馬、89玉、67馬、98玉、99歩以下。

前作のように44飛とすると、54桂の限定中合から角の移動合で逃れ。74桂合以下作意順は残念ながら不正解。

前作と異なり89玉に斜めのラインがあいているので、本作の順が成立する。

74飛限定打から76桂中合も入り、駒も余らずきれいに収束。集客度も83と高く、とてもまとまりの良い作品。


解説・全短評

前回(よもやま話大道棋20、右図)は、左4筋の配置で44飛の限定打を実現したおもしろい作品でした。 今回の図は、その67香が受方62歩に換わっただけのそっくりさん。 しかし、形は似ていても手順は異なるのが大道棋の常で、本作も初手から別な手順になります。

本作も77銀があるので、横から飛を打つ順が有望そうですが、さて、どこから打ちましょうか。 普通は74飛ですが、77銀で下への利きが遮られます。 67香がないので、64飛もありそう。 それとも前作のように44飛でしょうか。

前作でいろいろ読まされたので疑心暗鬼になりますが、本作では裏をかいて74飛が正解。 しかもこれが限定打で、ほかから打ったのでは詰みません。

64飛、84角、同金、95玉、85金、96玉以下の筋は、63角が打てないので85金を同玉でアウト。
64飛、84角、同金、95玉、94馬、96玉、85馬、97玉、86馬、98玉、68飛に78歩合の中合で逃れ。

44飛、84角、同金、95玉、85金、96玉(同玉は74角以下)、86金、97玉、88角、98玉、43馬、89玉、49飛、78玉、34馬、67合、79飛まで67香がないので詰みとの読みは、これがワナ。 この順を読んで44飛、74桂合、同飛以下作意順の解答もありましたが、44飛には54桂の限定中合があって逃れるのです。 54の中合は43馬の筋を消すため。 54歩合では99歩が生じるので桂合が絶対。 また64桂合では、桂が増えたため前述の85金、同玉の筋が詰んでしまいます。

まあ、普通のお客さんは最初から74飛を読むので、この辺は前作で苦労した上級者向けの高級すぎる誘い手ですね (^^;

74飛、84角、同金、95玉、ここで85金は同玉で74飛にあたってダメ。 94馬の筋で追います。
94馬、96玉(同飛は同金で簡単)、85馬、97玉、更に86馬と追撃すると98玉、76角、89玉で「惜しかったね」。
ここでは88銀と要の銀を捨てるのが妙手。 同玉なら33角、77桂合(78飛を防ぐ)、同角成、98玉、76馬、89玉という進行。 ここは98玉とかわす方が長いので正解です。

88銀、98玉、76馬、88玉、*77馬、98玉、43角、89玉、34角成、98玉、43馬、76桂合、同馬引、89玉で、先ほどの88同玉の変化と同じ形で6手長くなります。 76歩合では99歩打があるので早く、中合せずに89玉は78馬、99玉、44馬で簡単。

*77馬のところ66馬は、89玉、23角、98玉、32角成、76桂合、同馬引、87桂合で逃れ

67馬引、98玉に88馬と捨てるのが最後の妙手で、以下は手順の詰み。 乱れもなく駒も余らず、気持ちのいい収束です。

作者:
「初手が7・4飛限定で駒余りなしの37手詰」で、非限定の3か所も大きなキズではないのと、誘い手の逃れ手順も面白いと思っていて、今までに送付した作品の中で、まとまりは一番良いと感じています。

すっきりした初形ですが、37手の長手数に随所にワナもあって、正解は11名だけと難問でした。

それでは解答者のみなさんの感想を。 解答到着順です。

永島勝利さん:
成れる位置に角が打てると樂ですね。角の脚の長さを生かす作品は性に合うのか解いていて非常に楽しいです。
大下進さん:
20手目76桂合が発見でき詰み上がりがよく、よい詰将棋でした。
市原誠さん:
中合とか出てきて、奥が深かった!
岡崎行晃さん:
序盤は前回同様でスタートするも中盤で可成り悩まされた。
(好作でした!)
残念、「前回同様」がワナでした。
三宅周治さん:
2枚の馬と飛の連携プレイがお見事でした。
山下誠さん:
角を打ってからがややこしいが、最後は取った桂を使ってみごとに詰上げる。この形、なかなか奥が深いですね。
前田知弘さん:
あやうく中合を見落とすところでした、今回は盤に並べたので大丈夫なはずですが、手数は合っている?
入り方が分かれば後は平易ですね。
大丈夫、正解です。
谷口翔太さん:
84角の移動合から始まる37手の長手順は、とても大道では読み切れません。
終盤、43角打に一度89王としてからの76桂合には、思わず「ドキッ」。
ほんの少しの駒配置の違いで詰手順が全く違う、大道棋は怖い、恐いです。
出崎守さん:
11手目7六馬に対し8八玉とすると二手早く詰み。危いことでした
11手目76馬に89玉は67馬、98玉(88玉は79角以下)、87角で早い。実戦なら受方は大道棋屋さんが指してくれるので問題ないのですが・・・
鈴木彊さん:
74飛の限定打から84金と角を取り95玉に94馬が強烈
中盤からすぐ詰むように思えたがなかなか収束しないのには驚きました。
占魚亭さん:
ドキ展No.33・34同様の角限定打。この筋も色々手があって、面白いものができそうですね。
43角は32角でもOKです。 香歩問題でもそうですが角2枚あると発展性がありますね。
竹中健一さん:
この問題も難しかったです。
最近のこのコーナーは難しい問題が多いですね…
ちょっと難問が続いたので、2月は一息入れて10手台です。
佐藤司さん:
短コン、臨時中学、同人室etc.・・・、解図に苦しんでいる内に、妻の実家へ行く時間が来てしまいました。
「たま研」では宜しくお願いします。。
「たま研」、盛況でしたね。 今年もよろしくお願いします。
長谷繁蔵さん:
ギブアップ
84角のは苦手です。

入玉するのは読みにくいですね。

三宅周治さん:
よもやま話は、毎回楽しく拝読しています。
いずれ本になると良いですね。
とりとめのないよもやま話なので、本にまとめるのは大変? とりあえず、ネットで全部読めるようにしたいと思います。
谷口翔太さん、今川健一さん:
今年も「おもちゃ箱」や「大道棋よもやま話」で、ずいぶんと楽しい時間を遊ばせていただきました、感謝です。
来年もよろしくお願いします。
出崎守さん:
どうぞ良いお年をお迎え下さい。
鈴木彊さん:
また次年度もよろしくお願いします。
がんばります。
よいお年をお迎え下さるようご祈念申し上げます。
ありがとうございました。 今年もよろしくお願いします。

よもやま話 大道棋21 解答:17名 正解11名

正解者、当選者は詰将棋パラダイス(通称詰パラ)2014年2月号をご参照ください。

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