解説・全短評
前作に続いて、ドキドキ展示室No.29で出題された利波さんの新型大道棋の類型(以下、利波型飛問題と呼ぶことにします)。 後述のトレーニング問題も含めて4作目の問題です。 飛打と金の空王手でいろいろな誘い手がある類型、ドキ展29は92飛、同飛、82金、大道棋18は84金、同玉、74飛の筋でしたが、本作ではどちらもだめそう。
本作の特徴は77桂で、この駒が働く展開にする必要があります。
一番見えやすい74飛は、84角、同飛、95玉、85飛、96玉、78角、97玉、87飛と追っても、98玉で「惜しかったね、お客さん」。 93飛でばらして85桂と迫る手もありそうですが、84玉、82飛、74玉と脱出されて失敗。
正解は92飛、同龍、同金と91の龍を取ってしまう順。 75が塞がっているので83合とできないのがミソです。 84玉に94飛、73玉となれば、桂跳ねが待っています。
85桂と桂を入手すれば、あとは迷うことはないでしょう。
最後は72玉なら61馬まで、51玉なら61飛成まで、71玉なら61馬または61飛成まで。 どれも正解です。 61龍まで17手の解答もありましたが、72玉に63飛成、71玉、61龍としたものと思われ、最終手余詰順なので、これも正解です。
今回も10手台のやさしい問題ということで、客寄せ効果は抜群。 前回の最多解答31名を更に更新して、33名。 前回に続いて全員正解でした。
それでは解答者のみなさんの感想を。 解答到着順です。
- 塚ア彰仁さん:
- 過激な暑さに持って来いの丁度良い問題でした。
- 永島勝利さん:
- 確かに紛れもほとんどなく簡単でした。
- 吉次雅幸さん:
- 流れるような手順と馬のスイッチバックが面白い。
- 原田雄二さん:
- 本問題は、92飛で詰む訳ですね。
- 大下進さん:
- 初手の発見が全てと思いました。
よい作品です。
- 鈴木彊さん:
- 92飛から入り龍で取らせて金で取り返し94飛73玉で85桂で桂を取りながら追って解決ですね。肩の凝らない楽しいものでした。ありがとうございます。
次回も楽しみにしています。解答者がもっと増えそうです。
- 平本健生さん:
- 少し違うだけで、まったく違う大道棋。悩みます。たまたま解けました。
- 加賀孝志さん:
- いや77桂を活かす手順を考え一苦労。
残暑お見舞い申し上げます!
お陰様。フエアりー200回感謝します
- しまぎろうさん:
- 85が桂になっているのがミソですね。
創作にチャレンジしましたが上手くいきませんでした・・・
- 小山邦明さん:
- 5手目の9・4飛から13手目6・4飛と活用する手順は面白いと思いました。
- 新井要太郎さん:
- 難しいのは初手だけですね!
- 三宅周治さん:
- ヒントをもらいましたが、9二飛の発見に苦労しました。
- 長谷繁蔵さん:
- 暗算ではムリでした。
- 岡崎行晃さん:
- いきなりの飛打ちが、すべてを決したという感じです!
- 山下誠さん:
- 飛車を打っての精算は、最後に考える手段。
- あれれれさん:
- 7五に王方の駒があるので、9四飛が実現すれば上部脱出は不可能と考えました。
- 原科佐登己さん:
- 7手目85桂と、こちら側に跳ぶ手の発見に苦労しました。
- 前文人さん:
- いろいろやっやっと解けた。
- 谷口翔太さん:
- 好手一発、初手、92飛打。
棋将屋さん、大サ−ビスの出題。
次作が怖いな。
- 人参さん:
- 初手が多かった。
- 千葉等さん:
- 初手9二飛から入って9四飛を打つと玉が狭くなる訳だ。
大道棋は二十年ぶり位の解答ですよ。楽しめました。
- やまかんさん:
- 初手74飛の次に正解の初手を試したので易しかった。
(その前のトレーニング問題で結構考えたので易しかったかもしれませんが。)
- 竹中健一さん:
- 75に逃げられないときは92飛の筋が有効ですね!
- 名無し名人さん:
- 77桂配置により初手74飛の紛れが面白くなっていますね。
- 占魚亭さん:
- 95の角を働かせないように迫ればいいわけですね。
- 佐藤司さん:
- 前回はせっかく解けていながら、解答送信を失念してしまいました。
他のコーナーも含め「ヌケ作」状態が続いています。
今回は酷暑の中、それを克服したいと考えております。
(8月22日解図)
- 斎藤博久さん:
- 平凡な手の連続という感じ。
続いて、大道棋よもやま話第19回のトレーニング問題(TETSU作)への感想。

こちらに苦戦した方も多かった模様。 ひと桁の短手数問題なので、初見の方は挑戦してみてください。
以下、10行ほど空けてからみなさまの感想です。
- 原田雄二さん:
- 83歩合が、効かないので詰む。合駒は金、銀、桂、香どれでも同手数ですね。
- 鈴木彊さん:
- トレーニング問題も92金から入り、
2手目の応手が 1.61飛 2.金合 3.銀合 4.桂合 5.香合 6.72歩合。 1.〜5まですべて9手
2の金合のとき以下93飛84玉83馬75玉65馬86玉87金まで9手
のおまけまであり楽しいものでした。
- 藤川薫さん:
- トレーニングは75地点へのがれるため難かしいです。
深遠な将棋にあらためまして感心いたしました。
- 前田知弘さん:
- トレーニング問題の方が時間が掛かってしまった・・・
暑さのせいにしておこう
- 山下誠さん:
- トレーニング問題も、発展の可能性が見込める手順ですね。
- 竹中健一さん:
- トレーニング問題の方が難しかったです!
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