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大道棋類型辞典(1) | ![]() 表紙に戻る |
加藤徹
平成12年2月 詰棋めいと第27号
大道棋では、香歩問題・銀問題・金問題・双玉問題が有名だが、このような類型はいくつあるのだろうか。 筆者が平成10年にまとめた「大道棋インデックス」では、3題以上の問題があるものを類型とし、103 の類型に分類している。 このうち、6題以上の問題を含み、かつ、大道棋として実戦価値がある40の類型について、 代表的な誘い手と、それに対する受け手を紹介しよう。 類型の順番は「大道棋インデックス」での問題数の多い順とし、類型名は同書をベースに「大道棋辞典」での類型名も記述した。 例題には短手数(7手から25手)の好形作を精選し、作者名・詰手数・集客度・出典を付した。 いずれも好作なので、大道棋がはじめての方も是非挑戦して大道棋の魅力の一端を味わっていただきたい。 集客度とは形の良さを示す値で、次の式で計算する(小数点以下は切捨て。 マイナスになったら0点、百を超えたら百点とする)。 集客度=110−(盤面使用面積×駒の点数合計)/20なお、駒の点数は一枚につき次の通りとする。 集客度が80点以上なら、かなりの好形、 60点台ならまず合格、 50点以下だと大道棋としてはちょっと使えない感じである。 出典では以下の略称を使用している。 |
1. 香歩1 (706題) 辞=香歩問題、香歩系問題、双玉香歩問題 |
主な攻め筋(受け手)は次の三通り。 A 63桂、81玉、86香、83銀合 歩打、香打で簡単かと思うと桂金の二段中合! 桂跳の攻めにも巧妙な合駒が用意されている。 他の合駒ではなぜダメなのか考えていただきたい。 問題によっては更に裏筋がある(Cで香合飛合等)ので油断がならない。 本局は双子問題で、97歩を96に移すと別な攻め筋の29手詰(奇235)になる。 |