ドキドキ展示室　Ｎｏ．１４０　ＴＥＴＳＵ

出題時のコメント：

集客度９１　１０手台

山口成夫さんのなし６類型新作３題を見て、６筋を押さえる６４香配置を５２馬にしたらどうだろう、と考えて作ってみました。

本作は７４香も配置されているので、初手は７３金、９３金、７４金の３択。 ７４金は香がとれるので有望ですが、６２金が強いので、普通に８２歩合でも７１玉と逃げられても続きません。 ７３金には中合が必要で、８３歩合などでは８２金があるので８３金合。 ６２金のため７２金と捨てる手が防がれているので、８４への中合は不要です。 ということで、本作も正解は９３金です。

前問と同様に、９３金、８３金合、９２金、７１玉、８３桂不成、７２玉と攻めれば、６２馬と切って金２枚で簡単・・・というのが本作では誘い手になっています。 大道棋では、似た配置で同じ筋と誤認させる手法はよく使われるので、注意が必要。 ９３金には、７３から８４の逃げ道を作るために８４への中合が妙防で、８４歩合だと同香、８３金合、９２金、７１玉に７２歩、同金、８３桂、同金、６２金まで。 そこで、８４桂合から８３金合の二段中合が正解です。

　　９３金、８４桂合、同香、８３金合、

８４桂中合の効果で、９２金、７１玉、８３桂不成、７２玉、６２馬と攻めるのは、７３から８４に脱出されて失敗。 もらった桂を使って７３桂と攻めるのが好手で、同金なら８３香以下１３手、７１玉なら６１桂成以下１５手なので、７１玉が正解です。

　　７３桂、７１玉、６１桂成、同金、８３桂、７２玉、６３金、８１玉、
　　９１（７１）桂成、同玉、８２金（香成）　まで１５手

７３金で桂金の二段中合は香歩問題でおなじみですが、９３金でも桂金の二段中合が成立するのはちょっとおもしろいと思います。

それでははみなさんの感想を。 解答到着順です。

蛇塚の坂本さん：

７四香は取る手から入り遠回りした。

６三金寄まで１３手解。 ８４桂の中合で手数が延びるのでした。 おしい。

名越健将さん：

５手目の７３桂（これも打ちにくい。）を同金は、８３香生以下早い。 また、間違うところでした。

Estalightさん：

連続合の受けが上手いと思いました

山下誠さん：

金合の前に桂合が入って、７三桂の好手が要求される。

金少桂さん：

攻方54歩配置で、62馬と切って金２枚並べ詰めという展開が見えるだけに、84桂中合でその順を阻止して全く異なる展開になるのは意外性たっぷり。

安田博信さん：

No.139と手順が被っていて、そんな簡単に手順がわかっていいのか、とそこだけ自信がないです。 ただ、ヒント通り10手台で、盤上の駒全てを活用できているので、たぶん正解なのではないか、と思っています。

６３金まで１１手解。 ８４桂合がありました。 大道棋は似ていても手順が異なることがよくあって、そこがおもしろいのですね。

占魚亭さん：

今度は作意で84桂〜83金。どうしても73金に誘われてしまう。

小山邦明さん：

5手目の桂打ちが良い手。 92金は71玉と逃げられて不詰。

森田正さん：

桂金の連続合に対し、73桂〜61桂成が好手順。

中村丈志さん：

６一桂成が難しい１手だった。

池田俊哉さん：

No.１３９の変化筋を作意に昇格。 73桂をすぐに61へ捨てる手が気持ち良い。 83桂をどちらに捨てても良いのは逆にユーモラスかも

ootanowatasi67さん：

桂馬から金合いと見事な凌ぎ。 13手目、桂馬は91、71どちらに成っても詰み。

ドキドキ展示室Ｎｏ．１３９　解答：１２名　正解１０名（下記）

　　池田俊哉さん　　Estalightさん　　ootanowatasi67さん　　金少桂さん
　　小山邦明さん　　占魚亭さん　　中村丈志さん　　名越健将さん
　　森田正さん　　山下誠さん

当選者は、全題の解答発表のあと、展示室で発表します。