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詰将棋おもちゃ箱ドキドキストリート

ドキドキ展示室 No.136 金少桂さん

ドキドキストリート
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棋譜ファイル(柿木将棋kif形式)
出題時のコメント:
銀9類型 20手台

ドキドキ展示室No.136 金少桂

形が広がって、大道棋にはちょっと不向き。 大道棋辞典によると、この類型の元となる図は五代大橋宗桂の象戯手鑑詰将棋博物館)第19番であり、 この図の一部が銀9類型で紹介している渡瀬荘次郎の将棊必勝法第21番となり銀問題として結実したと推察されています。

実戦価値は別として、いかにも大道棋らしい妙防があり、なかなか味わい深い類型なので出題した次第です。

81銀、93玉、57角、84合、94歩までが初級者向けの誘い手。 これには 84歩の移動合で83の逃げ道を空ける手があります。
81銀、93玉、94歩、84玉、57角、74玉、75銀、65(85)玉、66(86)金までが中級者向けの誘い手。
上級者ならここで66香とか中合があると読むかもしれません。 それでも75銀、同玉、66金で、どこに逃げても75金までというのが上級者向けの誘い手。 実は66銀(角)の中合で、75銀を同銀(角)と取って逃れるのです。

どちらの筋もだめとなると、さて正解は。

  81銀、93玉、94歩、84玉、95銀、85玉、86歩、74玉、
  75歩、同玉、66金、74玉、

玉を広くするようでちょっと指しにくいですが、95銀が正解。 逃げ方は3通り、結局同じ筋になるので、手数を稼ぐ85玉が最長です。 74玉で一見切れ筋。 ここで、73金と尻から攻める手が局面打開の手です。

  73金、同玉、62角成、74玉、75歩、64玉、53馬、73玉、
  74歩、同玉、75金、73玉、62馬 まで25手

作者「銀9類型自体があまり良い類型ではありませんが、類型のコンセプトを考えて実戦型の雰囲気を保って改作してみました。 13手目73金がプチ好手。心理的に少しでも捨てづらいように72とでなく72金配置にしています。」

類型が30題ぐらいあるところからすると、いかにも実戦風なので、形が広がっている割に手を出しやすかったのかもしれませんね。

それでははみなさんの感想を。 解答到着順です。

山下誠さん:
比較的素直な手を選んでいけば解決する。
蛇塚の坂本さん:
一歩の重みと馬と玉の折衝が面白い。
小山邦明さん:
実戦からとったような詰将棋で、13手目の73金が見えていないと踏み込めない手順でした。 5手目は先に95銀から考えたため、57角は66銀合の絶妙手で逃れであることに後から気づきました。
川越敏司さん:
打ち歩詰めを回避しつつ丁寧に玉を追っていく必要がありますね。
松崎一郎さん:
馬の威を借る金。
占魚亭さん:
実戦的手順。5手目57角は66角!で逃れるんですね。
名越健将さん:
間違っているかも知れませんが一応出します。 合っているかも知れませんからね。

お見事、正解です。

池田俊哉さん:
大道棋というよりは古典のイメージで宗桂や宗古と言った感じ。 角引きの誘い手があまり有利にみえず 85玉の二手伸ばしが引っ掛かりそうか

ご明察。 源流は五代大橋宗桂でした。

ootanowatasi67さん:
73金 いい手がありました。

ドキドキ展示室No.136 解答:9名 全員正解(下記)

  池田俊哉さん  ootanowatasi67さん  川越敏司さん  小山邦明さん
  占魚亭さん  名越健将さん  蛇塚の坂本さん  松崎一郎さん
  山下誠さん

当選者は、全題の解答発表のあと、展示室で発表します。