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詰将棋おもちゃ箱ドキドキストリート

ドキドキ展示室 No.100 鳥本敦史さん

ドキドキストリート
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棋譜ファイル(柿木将棋kif形式)
出題時のコメント:
金4類型双玉版2 30手台

ドキドキ展示室No.100 鳥本敦史

ドキ展No.98に続いて77玉を置いた金4類型の双玉版です。 金4類型の誘い手を復習しておきましょう。

74角・63角成の二つが有力な詰め筋。 74角には94玉で82香が利いてくる。 63角成には84金を防いで85飛合が定番の受けだが、77玉型では逆王手の85桂合もある。 というのがおおまかなところ。 さて、本作は?

まず、74角からやってみましょう。

  • 74角、94玉、85金、同香、同角、83玉、84香、同玉、63角成、94玉、72角成、同飛、同馬、83歩合・・・

手は続くもののだめそうです。

では、63角成でしょうか。 そして受けは85飛合か85桂合か。

  • 63角成、85飛合、同香、94玉、72角成、同飛、同馬、85玉、75飛、96玉、95飛まで。

飛合は簡単に詰んでしまいました。 では85桂合の逆王手?  ドキ展98の順(63角成、85桂合、同香、94玉、86桂、95玉、73馬・・・)では、73馬で香が取れないのでダメ。 しかし、81が角なので、

  • 63角成、85桂合、同香、94玉、72角成、

と攻めれば、同飛は同馬で簡単。 83歩合なら86桂、95玉、73馬引以下で19手。 73馬を防いで83金合なら、同馬、同香、86桂、95玉、73馬以下19手。 あれ、30手台にはならないですね。

実は、中合せずに単に84歩合が正解。 ドキ展98では63角成に84歩合は72馬で簡単でしたが、本作では62飛が72馬を防いでいるので84歩合が成立。 いわゆる裏筋の問題ですね。

84歩合を同香ととって、85金、83玉で打歩詰。 それを避けて控えて75金と打つのが好手です。

  63角成、84歩合、同香、同玉、75金打、94玉、

75金に95玉なら、96歩、94玉、72角成。 94玉のときも72角成と攻めます。 今度95玉なら73馬引で簡単、同飛と取る一手で、同馬で飛の入手に成功します。

  72角成、同飛、同馬、95玉、73馬、84銀合、同馬、同香、

84の合駒は悩むところ。

  • 歩合・桂合は85金、同玉、76金以下
  • 香合・金合・飛合は85金、同玉、86飛以下
  • 角合は96歩、同玉、74馬以下

ということで、銀合が正解です。

銀合に対して、85金、同玉、76金は、94玉、95歩、同銀で逃れ。 85金、同玉、86飛は、94玉、95歩、同玉、96歩、94玉、84飛、同香、95銀、85玉で逃れ。 そこで、銀合に対してはズバッと切ってしまいます。

  86銀、94玉、84金、同玉、85香、73玉、63飛、72玉、
  73歩、71玉、82香成、同玉、62飛成、83玉、72龍、94玉、
  95歩、84玉、75金 まで33手

逃げられそうで不安の残る形。 思い切って香を取って打ってみると意外に狭く、最後は駒も余らずぴったり収束します。

普通は誘い手の84歩合の裏筋から、控えた75金打、そして84銀合の強防以降もきれいにまとまって、楽しめる作品でした。

それではみなさんの感想を。 解答到着順です。

山下誠さん:
8五香と打つ辺りでは不安になるが、再度追い上げてピッタリ捕まえる。
S.Kimuraさん:
この問題も収束が分からず,飛車を取る発想が浮かびませんでした.
小山邦明さん:
逆王手に注意をする必要はありませんでしたが、細かい手順に気をつけないと逃げられてしまいそうな作品でした。
嵐田保夫さん:
どうしても7四角としたくなる性分なんですね(苦笑)。 散々ほじくり返しては詰まず、6三角成も以下の7五金打がなかなか見えず苦戦、また7四角に戻っては堂々巡り。 挙げ句の果ては初手7六角まで考える様では何をか言わんや。 結局解くのに数日かかった。 いやー参った。
池田俊哉さん:
No.98と似たスタートだが、シンプルに84歩合に対して75金打と控え目に重ね打ちするところが面白い (85桂合もなかなか続くが)。 72で飛を奪ってからも84銀合の強防で粘る
占魚亭さん:
玉がよく動くうえ、いろいろ読まされ苦戦。

ドキドキ展示室No.100 解答:7名 全員正解(下記)

  嵐田保夫さん  池田俊哉さん  S.Kimuraさん  小山邦明さん
  占魚亭さん  鳥本敦史さん  山下誠さん

当選者は、展示室で発表しています。