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詰将棋おもちゃ箱ドキドキストリート

ドキドキ展示室 No.93 鳥本敦史さん

ドキドキストリート
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棋譜ファイル(柿木将棋kif形式)
出題時のコメント:
駒余りでも最長に 20手台

ドキドキ展示室No.93 鳥本敦史

なし14類型と呼ばれる新しい類型。 金問題の縦と横を逆にしたような類型で、その発祥は大道棋よもやま話第8回 大道棋改作の技術をごらんください。

「73角成とすれば、94玉なら64飛までだから92玉と逃げて、81馬と捨てて86飛と回れば詰みだ!」 というのが捨て駒も入って気持ちよい誘い手。
実は64飛に74への中合があるのです。 「それでも84馬と捨てれば、同玉、74馬、94玉、84馬まで詰みだ!」 というのが中級向けの誘い手。
金問題を知っている人なら、「いやいや74飛中合があるんだよ。 あれ? 74同飛と取って、85玉、75飛、86玉、83飛以下簡単だ!」 というのがマニア向け誘い手。
実際には74金中合で手は続くもののきわどく逃れます。

正解は、64飛と走る前に先に84馬と捨てる順。 これも誘い手の一つですが、普通は83玉で続きません。 本作では67桂配置がキーで、83玉のときに75桂と桂を取って手が続きます。

  73角成、94玉、84馬、同玉、64飛、83玉、75桂、92玉、

92玉に84桂と打ちたくなるけど、82玉と逃げて、72桂成、同歩、84飛、91玉、64馬、73桂合で「お客さん、惜しかったね。」。
74馬は、81玉、73桂、91玉、83桂不成、92玉、62飛成、82角合で、またまた「お客さん、惜しかったね。」。
跳ねたばかりの桂を83桂成と捨ててしまい74馬と迫るのが正解です。

  83桂成、同玉、74馬、82玉、62飛成、72角合

72の合は、飛金銀なら73馬から72龍と切って簡単。
桂合は、73龍、81玉、83龍以下23手、香合も73馬、81玉、72龍、同歩、83香以下23手。
角合は25手駒余りで、「駒余りでも最長に」ということで、これが正解です。

  73馬、81玉、72龍、同歩、92角、同玉、84桂、81玉、
  72桂成、92玉、82馬(成桂) まで25手

92角捨てがとどめの好手。 67桂配置から84馬捨てが読めるかどうかが勝負の問題でした。

作者 「3手目84馬と捨ててしまうのが深謀遠慮の手。
67桂にうまくバトンタッチして詰むという筋書き。
収束駒が余ってしまいますが気にしない。」

それではみなさんの感想を。 解答到着順です。

山下誠さん:
8三に玉を呼んで7四馬が大事な手順。
波多野賢太郎さん:
3手目6四飛に7四金合から上に追う順をかなり考えて悩みました。 大駒3枚で金も桂も取れるのでさすがに詰むかと思いました。

きわどい紛れにはまると、頭を切り替えるのが難しいですね。

津久井康雄さん:
角合での解答です。 跳ねた桂をすぐ成り捨てるところがいいですね。
占魚亭さん:
3手目64飛車に74金合で逃れる紛れが絶妙ですね。
金少桂さん:
75桂を取るところまでは配置からも自信を持って進められるが、 9手目は74馬が本筋に見えてしまい、83桂成り捨てが見えづらかった。
小山邦明さん:
非常にきれいに捌ける作品だと思います。 7手目に桂が跳ねる手順となり本線に入れたという感じ。 14手目の角合が限定なのも良い。
S.Kimuraさん:
馬を作って,すぐに捨ててしまう手が浮かびませんでした.
池田俊哉さん:
3手目64飛は金限定合で逃れ。 質の75桂を入手するためだけの67桂配置がうまい
嵐田保夫さん:
角合いの頑張りも9二角がぴったりで及ばず。

ドキドキ展示室No.93 解答:9名 全員正解(下記)

  嵐田保夫さん  池田俊哉さん  S.Kimuraさん  金少桂さん
  小山邦明さん  占魚亭さん  津久井康雄さん  波多野賢太郎さん
  山下誠さん

当選者は、全題の解答発表のあと、展示室で発表します。