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詰将棋おもちゃ箱ドキドキストリート

ドキドキ展示室 No.82 鳥本敦史さん

ドキドキストリート
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棋譜ファイル(柿木将棋kif形式)
出題時のコメント:
力試し金問題 40手台

ドキドキ展示室No.82 鳥本敦史

この類型74角の筋の決定版を目指した作品。

金4類型

  • 74角、同玉、75金
    94玉なら85金
  • 63角成、84合、72馬
    94玉なら85金、同香、同馬、83玉、84香
    85合なら84金、同玉、85馬、83玉、84馬

の二つが主な誘い手です。

本作は74角の筋を追求した問題ですが、72馬とできないので63角成の誘い手が消えているのが残念なところ。

  74角、94玉、85金、同香、同角、83玉、

同香で「アッ」といってくれるのはうれしいお客さん。 同角と取り返せるので、83玉で仕切り直し(84玉は63角成)。

84香と捨てて63角成とするのが定跡の攻めですが、94玉、85馬、83玉、75馬に84歩合で逃れ。

持駒が金から香に変わっても74角の攻めが効きます(同玉は75香、64玉、54角成)。 96香で合駒を稼いで77の銀を出動。 合駒は桂以外は簡単です。

  74角、94玉、96香、95桂合、同香、同玉、86銀、94玉、
  85銀、95玉、84銀、94玉、85角、84玉、

84銀のところで、あとで取られないように96銀とするのは、85角に83玉で失敗。
85角、84玉でまたまた空き王手できる形になりました。 今度こそ63(52、41でも可)角成です。

  63角成、94玉、85馬、83玉、95(75)桂、82玉、

83玉に75馬はさっきと同じく84歩の捨て合で逃れ。 95桂と82に追ってから空き王手します。

  74馬、83桂合、同桂成、同桂、同香不成、91玉、73馬、82歩合、

94馬にも誘われますが、あとで73馬と取るため74馬が正解です。
73馬に同龍は92香打まで。 82歩(香、桂でも同様)合と受けて、さあどうする。

ここでじっくり読みましょう。 81角を84桂に打ち換え、82馬切りが決め手。 二枚の角が消えてきれいに収束します。

  92角成、同玉、84桂、81玉、82馬、同龍、73桂、91玉、
  92歩(香)、同龍、同桂成、同玉、82飛、91玉、81飛(桂)成 まで49手駒余り

作者 「本問は初手74角の筋の決定版を目指して作図したものです。
どこが良いとはなかなか表現しにくいですが、下段へ落としてからの攻防は見応えありと思います。
桂の打ち場所非限定と収束ちょっとキズがありますが許容範囲と思います。」

4回に渡る87香による空き王手で局面をほぐしていくところはおもしろく、楽しく詰められる問題。 主役の角が2枚とも消える収束は、作者の言う通り見応えがありますね。

それではみなさんの感想を。解答到着順です。

山下誠さん:
趣向的な手順で玉を8四へ誘ってからが長かった。 8四桂が打ててやっと結末が見えてきた。
S.Kimuraさん:
最初の数手でお手上げになりましたが,角が行ったり来たりするのが面白いと思いました.
津久井康雄さん:
こちらも自信なし。 大道棋はちょっとルールが違うだけに、解けたと思っても不安感が…
占魚亭さん:
この型は角の動きに面白味が感じられるので好きです。
小山邦明さん:
74角や74馬の繰り返しの74への着手は、大道棋という感じではなく楽しめる。
67香がいるので右への脱出は困難。
池田俊哉さん:
ドキドキの力試しと言っても大海へ追い出すパターンではないので考えやすく、 特に前半25手くらいは趣向のような流れで進む。
その後香生や角-桂の打ち換えなど味良い手が続き面白い
金少桂さん:
どのような形で下に落とせば詰むか。似たような局面が多くてこんがらかった。
角を成りたくなる誘惑をぐっとこらえて74で2回停車するのが面白い。
嵐田保夫さん:
類作はあったと思うが、玉頭からの突っ込みが実戦ぽい味もあり良くできた作品と思う。 惜しむらくは駒余りが発生することだが、それは言わずもがな。 実戦でこういうのを決めたらさぞかし痛快だろう。 やはり何と言っても大道詰将棋は面白い。

ドキドキ展示室No.82 解答:8名 全員正解(下記)

  嵐田保夫さん  池田俊哉さん  S.Kimuraさん  金少桂さん
  小山邦明さん  占魚亭さん  津久井康雄さん  山下誠さん

当選者は、展示室で発表しています。