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詰将棋おもちゃ箱ドキドキストリート
ドキドキ展示室 No.40 小山邦明さん
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棋譜ファイル(柿木将棋kif形式)

出題時のコメント:

41と双子問題 20手台


ドキドキ展示室No.40 小山邦明

No.40とNo.41は87のと金の有無だけが違う双子問題です。 と金があることで、どういう違いが発生するのでしょうか。

1) と金の守備力(打歩詰が絡まなければ受方にプラス)。
2) と金の位置に玉が行けない(打歩詰が絡まなければ受方にマイナス)。
3) と金が取られると歩を渡す(受方にマイナス)。
4) 線駒の利きを遮る(場合によりプラスマイナス)。

これらを考え併せると、87とを取る順が想定されます。

その形を目指すとすると、初手は74飛、そして84角引に同金、95玉、94馬という例の筋でしょうか。 85馬、97玉、87金、同玉なら76馬以下25手で詰み。 しかし、87金に98玉と逃げられると99歩、89玉でわずかに詰みません。

正解は、84角引、同金、95玉に、94馬でなく94金と攻める手順。 これなら61馬を43馬と活用できるのですね。

  74飛、84角引、同金、95玉、94金、96玉、87金、同玉、

想定通り87のと金を取れて、43馬。 これに対して受け手がいろいろありますが、86玉は77金、96玉は78角、97玉は77飛で簡単です。 88玉なら33角と打って、89玉に98馬が気持ちの良い捨駒。 以下、同玉、78飛、97玉、88角成、96玉、97歩、86玉、76金まで21手で駒も余らずきれいに詰みました。

Aさん:
4三馬の活用が見えるので、比較的読みやすい手順。
Bさん:
98馬の捨て駒入ってまとまった。

ところが、この順は作者のワナ。 43馬のとき、76歩(桂)と捨合する手があるのです。 こちらは23手で、この順が正解でした。

  43馬、76歩(桂)合、同馬、97玉、98歩(89桂)、88玉、77馬、89玉、
  78馬、98玉、99歩、同玉、77角、98玉、88馬 まで23手

作者 「先日の作品(No.41)の初形に玉方の「87と」を追加して、従来の61馬から94馬ではなく、84金から94金とする詰手順になっています(初めて?)。 94馬からの手順で87金で詰まない事や、76合の見落としでの早詰(駒余りなし)があるところがポイントです。」

84角引に同金とするのは何題かありましたが、いずれも95玉に94馬と攻める順で、94金は本作が初めて。 双子問題同時ではなく単独で出題したら、かなり読みにくい順かもしれません。 76捨合では、作者以外の解答者7人中3人と半数近くがはまって、作者ニッコリ。

それでは正解者のみなさんの感想を。解答到着順です。

Pathfinderさん:
今度は74飛が正解。見事な攻防ですね。
占魚亭さん:
飛の利きが最後まで物を言う。
隅の老人Bさん:
今度の初手は74飛打、先ほどの苦い経験は役立たず。
池田俊哉さん:
87金から右に馬を開くあたりが山場。最後はいろいろあっても中合の歩まできれいに使ってまとまっている

ドキドキ展示室No.40 解答:8名 正解5名

  池田俊哉さん  小山邦明さん  隅の老人Bさん  占魚亭さん  Pathfinderさん

当選者は、全題の解答発表のあと、展示室で発表します。