棋譜ファイル(柿木将棋kif形式）

出題時のコメント：

まずは肩慣らし　１０手台

利波型飛問題の変形。 通常は９１にいる飛（龍）を９２に置いたのが新工夫です。 もともと９２飛、同飛、同金という詰筋がある類型ですが、本作だと初手９２金とすぐに飛を取ることができます。 もっとも、飛車２枚持っても８４玉で大海に逃げだされてしまって詰みそうにないですが・・・

８４から７５と逃げられないようにするには、７４飛と横から塞ぐしかありません。 ７４飛には８４角引が定跡の妙防。 ここからは同飛・同金の二つの詰筋に加えて、本作では９２金も有望そうです。 順に考えてみましょう。

１） ８４同飛、９５玉、８５飛、９６玉、７８角、９７玉、９８歩、同玉、４３馬、９９玉、８９飛まで？
　あれ、あっさり詰んだなと思って手を出すと、７８角に８７歩と捨合されて「惜しかったね。お客さん。」
　利波型飛問題ではよく登場する妙防です。

２） ８４同金、９５玉、８５金　または　８４同金、９５玉、９４馬
　下の方に何も配置されてないので、大駒３枚といえども捕まりそうにありません。

３） ９２金、９５玉、９４馬、９６玉、８５馬、９７（８７）玉、
　２）と似た形ですが、飛車を手持ちにしているのでなんとかなりそう。 これが正解です。

　　７４飛、８４角、９２金、９５玉、９４馬、９６玉、８５馬、９７玉、
　　９６飛、８８玉、８９歩、同玉、６７馬、８８玉、７８馬　まで１５手

８５馬に８７玉は、７６馬から７７馬で簡単。また、８６飛と打っても詰みます。

作者 「今回は、飛車を入手して詰ませるように91飛を92飛配置にして、改作してみました。 61角を取る手がなくなるのはマイナスですがお客さんは飛車を取れるので、客寄せ作品として楽しめると思っています。
［誘手］すぐに金で飛を取ったり、93、82、73へ動かすと不詰。」

誘い手で詰む順が

• ９２金、８３歩、７４飛、８４合、９３飛まで・・・２手目８４玉で逃れ
• ９３金、同玉、８３飛、９４玉、８２飛成まで・・・２手目８４玉で逃れ
• ８２金、８４玉、８３馬、６５玉、・・・詰みそうにない
• ７３金、８４玉、７４飛、９３玉、８３馬まで・・・２手目７２歩合で逃れ
• ７４飛、８４合、同金まで・・・２手目８４角引

占魚亭さん：

９二飛の形はあまり発展が望めない気がします。

池田俊哉さん：

この形からは初手74飛の一択だが、71馬が良く働いている

長谷繁蔵さん：

意外な展開

蛇塚の坂本さん：

飛と角の連携が見事でした。

隅の老人Ｂ：

84角の移動合が妙防？　
でも、これで手数が延びるだけ、棋将屋さんのサービス問題。

S.Kimuraさん：

5手目の94馬が見えなかったため，3手目に飛車で角を取り，85飛から追いかけていました．

嵐田保夫さん：

９二金が効いては辛い。

ドキドキ展示室Ｎｏ．３６　解答：１０名　全員正解（下記）

　　嵐田保夫さん　　池田俊哉さん　　井上賢一さん　　S.Kimuraさん　　小山邦明さん
　　隅の老人Ｂさん　　占魚亭さん　　長谷繁蔵さん　　蛇塚の坂本さん　　山下誠さん

当選者は、全題の解答発表のあと、展示室で発表します。