この類型では初めて4×5に収まって、92と非常に高い集客度。 もっとも、ドキ展No.29も76銀を受方75歩にすれば4×5に収まるところ、誘い手を増やす意味で76銀にしているわけです。 本作も誘い手の観点からは76銀の方がいいのですが、そうすると、別の詰(11手)も生じます。
ご研究ください。
さて、本作、 62銀が73に利いているので、これを利用して攻めたいところです。
これまで登場した詰め筋を一通りやってみましょう。
1) 92飛、同龍、82金 ・・・ 91が龍なので83に利いてきて失敗
2) 92飛、同龍、同金、84玉、94飛 ・・・ 95が馬なのでダメ
3) 84金、同玉、74飛 ・・・ あっと74への利きはなかった
4) 84金、同玉、73銀不成 ・・・ これも援軍なくて全然ダメ
5) 93飛、同龍、同金、同玉 ・・・ 桂跳ねがないので続かない
となると、新たな詰筋を考える必要があります。
82金や73金の空王手は61龍と馬を抜かれて失敗、74飛も84馬でさすがに無理そう。 さて、ほかにどんな手があるのでしょうか。
上記の詰め筋をもう一度見直してみると、2)の龍を取ってしまう筋で、94飛でなく64飛と右から攻める順がありそうです。 74合に73銀捨てから62飛成という詰め筋です。
82龍と回る順があるので、大道棋屋さん、74銀合と抵抗してきますが、ここまでくればもうこっちのもの。 じっくり読んで破ってしまいましょう。
92飛、同龍、同金、84玉、64飛、74銀合、73銀不成、同玉、 62飛成、84玉、82龍、82金(飛)合、62馬、94玉、83龍、同玉、
93金(飛) まで17手
それでは解答者のみなさんの感想を。解答到着順です。
- 金少桂さん:
- 12手目が金/飛合の非限定かな。こういうときは景気良く飛を差し出すと餌に釣られ・・・ないですよね。
No.30、No.31で慣れたおかげで、一番時間がかかりませんでした。
82龍には93龍を防いで金合か飛合。どちらでも同じように詰むのですが、飛合の方が少しはまぎれていいかもしれません(同馬、同銀に94飛とか54飛など)。
- やまかんさん:
- ドキ展30もあったのでこれは見えやすかったし合駒もわかりやすかった。
- 小山邦明さん:
- 5手目64飛限定打からの詰手順はユニークだと思います。
14手目の73合駒は無駄合でしょうか?
詰将棋的には無駄合ですね。 しかし、大道棋屋さん、間違う余地があるとみれば、無駄合でも平気でしてきます。 73銀合とか、わざと強い駒を渡して紛れを増やしたり。
まあ、本作ではあまり有効ではなさそうですが。
- 波多野賢太郎さん:
- 利波型飛問題の中でもかなりの美形ですね。9二飛は第一感で、比較的考えやすかったです。
- 池田俊哉さん:
- 紛れ駒がない分考えやすいが、二種合(飛金合はどちらでも良いが)を含んですっきりした仕上がり
- 長谷繁蔵さん:
- 簡素な形で最高。現代に大道棋が有ればドル箱物かも。
- 占魚亭さん:
- 初手が確定しやすく易しい。
- 隅の老人Bさん:
- 初手、今度は92飛打とはね。合駒が2度、難しいよ。
- ひろぽんさん:
- 合い駒が絞りやすいので、解きやすいです。
- S.Kimuraさん:
- 64飛を発見できて,どうにか解けました.
- ronさん:
- 合駒非限定は飛車か金ということですか。この問題まではスムーズに解けましたが・・・
- 小林巧さん:
- 嬉しい!?最近覚えた92飛がやっと打てる。(笑)
83金合が飛合なら、最終手は93飛打。
- やぶいりさん:
- No.30の73銀生が参考になりました。
|