この類型の創始者、利波さんの作品。 これまで登場した詰め筋で追うとどうなるのでしょうか。
1) 92飛、同龍、82金 ・・・ これは91が龍なので83に利いてきて失敗
2) 84金、同玉 ・・・ 7筋方面に支えがないのでダメ
3) 92飛、同龍、同金 84玉、94飛、73玉、85桂 ・・・ 85で取れるのが歩なので続かない
74飛はもちろん84角で逃れ。 となると、利波さん、また新たな詰筋を開発したようです。 キーになるのは97桂と86歩の2枚が85に利いていること。
これを活かすには・・・
85歩の筋は74から逃げられるのでダメ。 となると85桂と跳ねる筋が有望そうです。 73玉で85桂と跳ねるのは63玉で続かなかったので、93玉に85桂と跳ねる筋を考えてみましょう。
93玉の形にするには、93金と捨てる手、93飛と清算する手があります。 順にやってみると、
93金、同玉、85桂は逃げ方3通り。 92玉や82玉なら頭から飛打で詰み。84玉なら、94飛の1手詰み? いやいや同龍と取られますよ。 それなら62馬と銀を取れば? 74玉、73馬、65玉で脱出されて失敗。
93飛、同龍、同金、同玉、85桂なら、84玉は今度こそ94飛の1手詰なので、下に落ちるしかなく、これは何とかなりそうです。
ということで、本類型では初登場の93飛が正解でした。
93飛、同龍、同金、同玉、85桂、92玉、93歩、81玉、 83飛、91玉、92歩成、同玉、93桂成、91玉、82飛成(成桂) まで15手
(83飛、82銀合、同飛成、同玉、83銀、81玉、92歩(銀)成 まで15手)
83飛に金銀以外の合駒は、92歩成、同玉、93桂成、81玉、82飛成まで。 金合は切って92金まで。
それでは解答者のみなさんの感想を。解答到着順です。
- 金少桂さん:
- 86歩の活用を考えたときに、85歩と突く手順は75に逃げられてだめそうなので、85に桂を跳ねたときのヒモと考えれば見えてきました。8手目81玉/82玉で変同かな、私が大道棋屋なら81玉と逃げます。
8手目82玉は72飛で簡単。 変同は10手目でした。
- やまかんさん:
- 83飛車が好手ですね。ただこれはわりとすぐみえた。
- 小山邦明さん:
- 86歩配置があれば、新たに93飛の手順が成立するのが面白い。
- 波多野賢太郎さん:
- 8六歩の存在が大きなヒントになりました。8二の合駒は銀が最善になるのでしょうか?
15手で駒が余らないということでは銀合が最善ですね。
- 池田俊哉さん:
- 85に二枚利いているのがミソ。93歩は実は洒落た手?
手拍子で93飛と打つと、81玉、83飛成、91玉で打歩詰。 これは大道棋屋さんニッコリ。
- 長谷繁蔵さん:
- 83飛を見つけて解決。95角を逆利用面白い。
初手92飛で何本か取られた。
- 占魚亭さん:
- ほぼ一本道。
- 隅の老人Bさん:
- これはサービス問題で紛れ無し。景品頂戴、サンキュ−。
- ひろぽんさん:
- 飛の成らずがあり、手も出しやすいのでおもしろかったです。
93飛、82玉、83飛不成としたのかな? 最終手と手数はあってるので、とりあえず正解です (^^;
- S.Kimuraさん:
- 10手目は銀合の方が大道詰将棋的には良いのでしょうか.
そうですね。 91玉は紛れようがないので、銀合の方が良さそうです。
- ronさん:
- 10手目で角合があると勘違いして、しばらく悩んでしまいました。角、もっていないのに・・・
3枚目の角合とは、大道棋屋さん大胆な裏技。 さすがにばれるかな。
- 小林巧さん:
- No.30でターンして、まだまだ余裕。
91玉で82銀合は、同飛成、83銀、81玉、92歩成(or銀成)まで15手詰
- やぶいりさん:
- 平凡に桂活用を目指す初手が堅実。
- 藤田卓志さん:
- これも客寄せですか。大道詰将棋の奥深さを感じさせられました。
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