双玉問題(詰方の玉も配置されている大道詰将棋)だけに、逆王手のワナがいっぱい。
例えば、74馬、82玉、83馬、81玉、82香、71玉、61とまで、なんて読みだと、先に94香とこちらの玉を取られてしまいます。
香の逆王手を防ぐには初手93銀の一手。 81玉で93銀は動けなくなってしまうので、成でも不成でもかまいません。
93銀成(不成)、81玉、
63の桂が手順に取れるので63馬と入りたくなりますが、これが恐ろしいワナ。
72角合と逆王手がとんできます。
負けじと83香の逆逆王手には、82桂合の逆逆逆王手!
この桂は銀でも香でも取れないので、ここまで来ては投了するしかありません。
正解は84香です。
72玉と逃げてくれれば83香成で簡単ですが、そこは大道詰将棋、83銀合の逆王手の中合。
ちなみに83歩合のような逆王手にならない中合だと、今度こそ63馬で簡単です。
また83角合なら同香、72玉、81角以下、83金合なら同香、72玉、62金以下。
84香、83銀合、同香、72玉、
83銀合は逆王手なので取るしかありません。
72玉とされて、73玉から64玉と逃げられたら捕まらないようですが・・・
62と捨てから53銀の打ち換えが好手。 これで64玉の逃げ道を封鎖しました。
62と、同玉、53銀、72(71)玉、
53銀と打てばどこに逃げても簡単です。 手数が一番長いのは72玉か71玉。
82香成、61玉、51銀成、同玉、84馬、61玉、62馬 まで17手
92玉、94玉の対抗形は大道詰将棋では良くある形。 しかし通常は72飛82角の配置が多く、本作は新型と思われます。 類型の問題がいろいろでてくるとおもしろいですね。
- 作者:
- 採用ありがとう御座います。多コーナー参加狙いました。
天津包子さんは、これでカピタン、くるくる、ドキドキと3コーナー(年賀詰展示室も入れれば4コーナー)。 TETSUと並んで最多コーナー登場でしょうか。
本作は盤面9枚、持駒1枚で集客度78と、大道詰将棋として形が良い方ですが、52とと42銀が重複した感じなのがちょっと気になります。
そこで、41歩42銀を取る改作案を考えてみました(右図)。
できれば5×5に収めたいところですが、なかなかうまくいきません。
それでは解答者のみなさんの感想を。 解答到着順です。
- 中澤照夫さん:
- 83の合駒が読みどころ。
- 鈴木康夫さん:
- 初手は限定されていないみたいなので不成にしてみました。
- 真Tさん:
- 初手不成が好手。3手目63馬の紛れが面白いです。
初手は成でも不成でも同じですね。
- 隅の老人Bさん:
- 銀合でドキッ、気を静めて読み直す。大丈夫、景品は頂き。
- S.Kimuraさん:
- 逆王手が他にも (82桂や72角など) 考えられ,その攻防が楽しめました.
- すとみしさん:
- 作意より、93銀成、81玉、63馬、72角合、83香合、
82桂合のスリルある逆王手4連発が楽しい。
-
東海さん:
- 9三銀成〜6三馬といくと3連続逆王手で見事に受けられてしまいますね。
ウラをかいて63馬を作意にした問題を作ったらおもしろいかも。
- たくぼんさん:
- 7四馬の紛れが浅いので助かりました。
- スラゴさん:
- 逃れ手順は面白いですが、作意はあっさり詰んでしまった感じです。
サービス問題かな。
- 小峰耕希さん:
- 玉対路型は本局のような一間空きの方が手を出し易いですね。
二間空き(例えば▲95△92)だと如何にも何かありそうな感じなので。
95玉だと遠くから飛や角に狙われそうな雰囲気がありますね。
|