双玉香歩問題の大道詰将棋。 4筋に収まって集客度77となかなかいい形です。
誘い手も通常の3手段(63桂、72香、83桂)のほかに61歩成もあり、実戦的。
61歩成と飛を取って62飛と打てば、香2枚あるので何とかなりそうですが、ぎりぎり詰まない。
ならば62飛、51玉のとき63桂で1枚節約すればいい?
と思うと、86角が利いてきて逃れるところ、うまくできています。
香歩問題では一番の誘い手は72香(普通は72歩ですが、本作は持駒香香なので72香)、81玉、85香。
これには83歩の中合が定跡の受けで、同香、92玉でするする逃げ出します。
角が配置されているので、角角合はないから、83桂、81玉、82香、92玉、94香と攻めたらどうでしょう。
93飛合が双玉ならではの受けで、こうされると91桂成ができない(73の玉が飛で取られる)ので、どうしようもありません。
というわけで、正解は63桂です。
81玉、85香に普通は83銀と中合するのですが、本作では83歩の中合で間に合わせてきます。
82歩、91玉、93香の攻めは、92桂合、同香、同玉、83香成、91玉、81歩成、同飛できわどく逃れ。
しかし、まだ香を持っているので、83同香、92玉に94香という手があります。
これには82香成を防ぐ93飛合がとんできます。
それならすぐに94香と打たずに、82香成、93玉と一路ずらしてから96香としたら?
95合に成香を引いて詰み、の読みですが、それを上回る95角打の逆王手の妙防でアウト。
あちこちに逆王手のワナがあって気を抜けません。
実は93飛合にもあわてず同香と取ってしまえばよいのです。
93同玉に歩をたたいて84飛、95玉。
86銀と手順に角を取れて快調ですが、実はこれが毒まんじゅう。
97銀、同玉、53角、98玉、99歩以下詰みとの読みには、53角に86歩の捨合がとんできます。
というわけで、正解は・・・
63桂不成、81玉、84香、83歩合、
同香不成、92玉、94香、93飛合、
同香、同玉、94歩、同玉、
84飛、95玉、96歩、同玉、
86飛、95玉、84角、94玉、
96飛、84玉、95飛 まで23手
本手順には難しい手がないので、あっさり破られてしまうかもしれませんが、形良く、上記のように随所に妙防での逃れ順があるので、実戦で出題してもおもしろいのではないでしょうか。
それでは解答者のみなさんの感想を。 解答到着順です。
- コマンさん:
- 逆王手を93に秘めて、そを逆用する巧い手順。
- kb_nrkさん:
- 手数表示で助かりました。15手目86銀〜97銀〜53角、98玉、99歩以下とするところでした><
大道詰将棋は手数表示なしの方がおもしろいかもしれませんね。
- 中澤照夫さん:
- 珍しい飛合。易しい大道棋。
- 長谷繁蔵さん:
- 角合は78角から63角だった
83銀合で以下作意順の解。 銀合は94歩のところ82銀で早いので変化別詰ですが、実質解けているので今回は甘く見て○。 もっとも実戦では受け方の手は大道棋屋さんがやってくれるわけですけど・・・
- しろねこさん:
- 難しいです。最後、角と飛車で追っていくのがわかりました。
- 隅の老人Bさん:
- 銀合と思ったら、歩合。93飛合でドキ、でも大丈夫、詰みました。
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S.Kimuraさん:
- 久しぶりのドキ展だったので緊張しました.
持ち駒が香2枚だったので,9三飛と逆王手気味に合駒するところまでは予想通りでした.もっとも,最後に9五飛として詰んでいるのに気付かず,ここだけで何日も悩んでいましたが.
- 鈴木康夫さん:
- 角が盤上にあるのに角二の筋では詰まないので苦労しました。
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